「子どもが性器を触っている」「人前で下ネタ連呼」悩む保護者...子どもの言動にどう対応すればいい? 専門家「拒否反応を示したり強い言葉で注意するのはNG」
カードを使うときの“大事なポイント”は?
実際に、このカードをどうやって家庭で使うのか、赤松さんの自宅で見せてもらいました。 (8歳の娘に話す赤松さん)「どれ見たい?どれならよくわかる?」 まずは子どもが興味を持ったカードを選ぶこと。関心を示さないカードを無理に読む必要はありません。そして、カードを選んだら親が声に出して読んでみます。 (赤松さん)「赤ちゃんができるには女の人の体の中にある卵子と男の人の体から出る精子の中からそれぞれ1つずつが出会わなければなりません」 この時、「卵子」や「精子」などドキッとするようなワードが出てきても、親がとまどったり恥ずかしがったりせずに読むことが大事です。 (赤松さん)「事実を事実のままに伝えたら、割としっくり子どもの中には入ってくる」 (娘)「(Qどうしたら親は恥ずかしがらずに読める?)ママが最初に読んだりしたからとか?」 (赤松さん)「先にひとりで読んでるから恥ずかしくないのかな」 そして一番大切なのが親子で会話すること。 (赤松さん)「赤ちゃんはどこから来るの?って思ったことある?」 (娘)「ある!」 (赤松さん)「どこから来ると思ってた?」 (娘)「そら!」 カードをきっかけに親子で楽しく会話することで、性について相談がしやすい家庭になるといいます。 (娘)「(Qお母さんとこういう話できるのはどう?)たのしい!なんだろう、なんか知れてうれしい」 カードを監修したのは性教育について積極的に発信を行う産婦人科医の宋美玄さん。学校だけでなく家庭でも性について教えるべきだといいます。 (産婦人科医 宋美玄さん)「自宅で性教育的なことをするにあたって最大の強みは、普段からお子さんと接している方が、そのタイミングや内容を自分たちで調節しながら知識を与えていける」
性や生殖に関する話題を『タブー視』しないことが大切
では、おうちでの性教育、どう始めたらいいのでしょうか?宋さんに聞きました。 ―――まず、家庭での性教育にハードルを感じる保護者は多いと思うのですが? (宋美玄さん)「日本では学校での性教育が不十分。親世代も自分たちが教えるほどの知識がないという方も多いと思いますが、一番良いのはお子さんが『赤ちゃんってどこから来るの?』とか素朴な質問をしてきたタイミングで、ツールなどを用いて性教育を行うのがいいかなと思います。大事なのは家庭で性や生殖に関する話題について『うちの家はタブーじゃない』『将来困ったことや重大なことが起こったら家庭で話していいんだよ』っていうメッセージも送ることができます」