桐光学園、2大会連続で全国へ 「失点ゼロ」と「複数得点」を支える桐光学園の3つのコンセプト
6月15日、令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)神奈川予選2次予選の準決勝が行われ、日大藤沢と対戦した桐光学園が3-0で勝利し全国切符を手にした。 【フォトギャラリー】日大藤沢vs 桐光学園 桐光学園は前半19分、CKのチャンスからキャプテンDF2杉野太一(3年)が頭で決め、先制。「良いボールが来たので当たったときは、入るなと感じました」と会心のゴール。さらに後半16分、右サイドMF10吉田晃大(3年)のパスを受けたFW9丸茂晴翔(3年)が右足で決め、追加点。続く後半27分にはDF7増田遥希(3年)が3点目を挙げ、試合を決めた。 いわゆる強豪校同士の対戦となると、試合は接戦が相場となるもの。実際、シュート数は桐光学園の8本に対し、日大藤沢は6本とほぼ互角。前半だけ見れば桐光学園の2本、日大藤沢の1本と中盤の主導権争いに終始していたことが数字から読み取れる。しかし、終わってみれば桐光学園、3-0の勝利となった。 「まず失点ゼロで試合を終えること。そして複数得点で相手を突き放していくことに力を入れています」と語った桐光学園・鈴木勝大監督は「今日は3点取れたことより、ゼロでゲームを終えたことが監督としてチームにとっても自信になります」と胸を張った。 同様にDF2杉野は「3-1より1‐0のほうが良いので、今日はゼロで終われてよかった」と話せば、FW9丸茂は「(準々決勝の)慶應義塾戦は5-1で勝ちましたが、1失点してしまったので納得いきませんでした。今回、失点せずに複数得点できたことは自分たちの目指すところなので、よかったです」と得点より、いかに失点しないかに重きを置いていることがわかる。 失点ゼロに複数得点。この理想的なスコアに近づけるために徹底しているのが、チームが掲げる3つのコンセプト。「桐光学園のフットボールは強度・切り替え・運動量。この3つができれば、相手は何もできないと思いますし、今日はチーム全体としてできました」とDF2杉野。 この言葉通り、高いテクニックと機動力を武器とした日大藤沢を前後半シュート6本に抑えながら、決定機をほぼ与えず、さらに3点取れたのはこの3つができたから。さらに『良い守備から良い攻撃』という流れをとめどなくできたからこそ。桐光学園の調子の良さが伝わる準決勝と言える。 なお、16日に予定されている決勝の相手は東海大相模となった。 (文・写真=佐藤亮太)