【朝ごはんを食べなくても健康になれる!】食事を1日の量で考える管理法
ちまたには、健康づくりやダイエットに関する情報が氾濫しています。たとえば、特定の食材や食品であったり、健康食品やサプリメントに出会ったりします。これらは流行を繰り返してきましたが、それらで「真に健康になった人」は果たしているのでしょうか。 筆者のひとり(堀口)は、たまたま両足を骨折して入院生活を送った3カ月間、栄養のバランスとエネルギー量(カロリー)が管理された食事をとり、3食しっかり食べていたにもかかわらず自然と体重が減りました。この食事を普段の食生活で再現しようと、管理栄養士(平川)に相談したことから、この「食事戦略」が生み出されました。本コラムではその考え方や実践法を紹介していきます。 *本記事は『最強の食事戦略』(著;堀口逸子・平川あずさ、監修:津金昌一郎、発行;ウェッジ)をもとに執筆されたものです。記事の内容と連動する書籍の該当箇所を最後に<参考>として紹介します。 【画像】【朝ごはんを食べなくても健康になれる!】食事を1日の量で考える管理法
『栄養』の知識がなくても実践できる食事管理法
「スタイルよく健康的な身体を手に入れたい」と、何度となくその思いを持ち、何度様々なダイエット法を試したことでしょう。 見た目の良さと健康的な身体は必ずしも同じ意味ではありません。私たちの著書『最強の食事戦略』では、スタイルよくすなわち(1)体重のコントロールとしての食事の適切量、そして、(2)健康的な身体づくりのための栄養のバランスをとる食事についての管理法を紹介しています。この方法は、厚生労働省等が国民のために提示してきた資料に基づいたものです。栄養に関する知識がなくても「実践できる」ことを念頭においています。
「1日3食」にこだわるよりも、1日分で考える
ここにある3枚の写真。これはビジネスパーソンAさんの1日の食事です。Aさんは朝ごはんを食べていませんが、それで大丈夫なのでしょうか。これらの食事で、栄養のバランスはとれているのでしょうか、そして適切な量なのでしょうか。 実は、朝ごはんは必ずしも食べなくても問題はないのです。厚生労働省と農林水産省は、私たちの1日の食事が、栄養バランスがとれて体重コントロールできる食事となるようにと「食事バランスガイド」を提示しています。 そこには「1日3食」とは記載されておらず、『1日(分)の食事』を示しています。「朝ごはんを食べなければならない」ことより、1日(分)で考えることが重要なのです。 それでは、Aさんの食事をバランスガイドに当てはめてみてください。私は、Aさんの食事を当てはめることができませんでした。なぜならガイドにある食事と食べている食事が異なるから。 例えば、昼食の「ツナとおろしの和風パスタ」は主食か主菜か、どちらに当てはめたらよいかわかりません。しかし、専門知識のある栄養士さんはAさんの食事を評価することができるのです。 バランスガイドが伝えようとしていることは重要なこと。では、このバランスガイドの内容を、専門知識がない人でもみなが「取り組める」ようにすればよいと考えました。それは、食事でなく食材を「米や麺などの穀類」「魚・肉、豆腐などのたんぱく質に相当するもの」それ以外の「野菜などすべて」の3つに分類しなおし、各々の1日分の摂取量を重量(g)に置き換えた方法です。 たとえば、Aさんの昼食であれば、「麺→穀類」「ツナ→肉類」「大根、ほうれん草、きゅうり→野菜類」と簡単に分類をすることができます。主食か主菜かという観点は不要なので、誰でも分類して、それぞれの「量」を計ればよい。 コンビニ食ならパッケージに記載がありますので、実践可能です。また、実践していくと、秤がなくても、目分量や、器をスケールに凡その量がわかるようになります。 ※<参考>『最強の食事戦略 研究者と管理栄養士が考えた最終解答』 第1章 「痩せる」食生活のためのシンプルな思考法 (3)「バランスの良い食事」が目指すもの(34頁) (5)健康的な食生活を目指す土台づくりの始め方(66頁) 第2章 古くて新しい「痩せる食生活」実践法 (4)目分量の精度を高める 第3章 ビジネスパーソンの食事を拝見――食事改革実践記録
堀口 逸子