【箱根駅伝】青山学院大学が2年連続8度目の優勝 原晋監督「今年は言葉を持っているチーム、愛を持って運営してくれた」
第101回箱根駅伝は、往路優勝を果たした青山学院大学が復路で一度も先頭を譲らず、10時間41分19秒の大会新記録で2年連続8度目となる総合優勝を飾った。6区山下りを託された野村昭夢(4年)が区間新記録を樹立する快走。その後は差を縮められることもあったが、トップの座を守りきった。復路優勝は7区で佐藤圭汰(3年)が区間新記録を打ち立てた駒澤大学。東洋大学は更新中としては最長となる20年連続のシード権を獲得した。 【写真】トップで小田原中継所に飛び込む青山学院大の野村昭夢
6区野村昭夢、7区佐藤圭汰が区間新
芦ノ湖をスタートする時点で、先頭の青山学院大と2位中央大との差は1分47秒。青山学院大の6区野村が、この差をぐんぐんと広げた。56分47秒で駆け下り、2020年の第96回大会で東海大学の館澤亨次(現・DeNA)が打ち立てた57分17秒の区間記録を更新。初の56分台となった。2位の中央大、3位駒澤大とは約4分の差がついた。 7区では駒澤大の藤田敦史監督が「ゲームチェンジャー」と評する国内屈指のスピードランナー・佐藤圭汰(3年)を当日変更で配置。今季の駅伝シーズンはけがの影響で出雲、全日本と出走を回避したが、箱根で復活した。第96回大会で明治大学の阿部弘輝(現・住友電工)が出した1時間01分40秒を更新する、1時間00分43秒。6区に続いて7区でも区間記録が生まれた。チームは2位に浮上し、青山学院大との差は1分40秒まで縮まった。
アンカー区間までもつれたシード権争い
2年連続で8区を任された青山学院大の塩出翔太(3年)は、今年も区間賞を獲得した。駒澤大との差をわずかに広げて9区の主将・田中悠登(4年)へ。8区の終盤では創価大学の石丸修那(1年)と國學院大學の佐藤快成(4年)がデッドヒートを繰り広げ、ほぼ同時に戸塚中継所へ飛び込んだ。 9区は10km手前で上位に順位変動があった。昨年11月の全日本大学駅伝でアンカーを務め、優勝のフィニッシュテープを切った國學院大の上原琉翔(3年)が快走。序盤から創価大の主将・吉田凌(4年)を引き離し、9.6km付近で早稲田大学の石塚陽士(4年)もとらえて3位に押し上げた。ただ石塚にも意地があり、終盤で抜き返す。3位争いは1秒差でアンカー区間に入った。 一方、シード権争いは東洋大学、日本体育大学、順天堂大学の8位集団に、追ってきた帝京大学が加わる形に。ここから日体大がこぼれ、最終10区では後方から東京国際大学が追いついた。4人の集団で1校だけがシード落ちとなる状況で、東京国際大学、東洋大学、帝京大学の3校がシード権を獲得した。