阪神・藤川監督 来季助っ人補強構想 有力候補ネルソン含め投手2人 左翼、三塁、一塁守れる野手1人
阪神の藤川球児監督(44)が16日、来季の外国人補強に関する構想を明かした。野手については「主軸で出るような選手は取らない。左翼、三塁、一塁を守れる選手」などと具体的に言及。投手の獲得にも積極的で、ポスティングシステムによる米大リーグ移籍を目指す青柳晃洋投手(31)の去就にかかわらず、補強を進める考えを示した。 虎党の耳目を集める来季の外国人補強。藤川監督は脳裏に浮かぶ戦略の一端を明らかにした。 球団は既に来季は外国人を5人体制に戻すことを明言している。ゲラ、ビーズリーの両右腕の残留が確定。最大3枠を残す中、前フィリーズの最速158キロ右腕ニック・ネルソンの獲得にも乗り出している。「まだいきますよ。まだ投手を。野手の方もちゃんとやっていますから。そのあたりは抜かりのないように」。藤川監督は投手2人、野手1人の獲得を目指していることを示唆した。 野手については「主軸で出るような選手は取らない。左翼、三塁、一塁を守れるような選手。日本人にないタイプを探しています。フルで出さなければいけないという条件が付かない選手というのもあります」と、ユーティリティー性のあるスーパーサブ的な存在を求めていると言及した。 国内FA権を行使した大山が残留。来季も一塁・大山、三塁・佐藤輝が大前提となる。左翼では前川が台頭。井上、小野寺、豊田らも控え、外国人野手の補強は急を要しない。「チームの未来を考えながらやりたい。前川も数字を残したいと大きく高らかに宣言してくれている。ああいう自信のあるコメントを聞くと、誰かをかぶせて置こうとは思わない」。若虎の成長を抑止するような主戦級の獲得を否定した。 投手では青柳がポスティングシステムによる米国挑戦を目指しているが、藤川監督は青柳の去就が編成に影響を及ぼさないと断言した。「(青柳が)どんな条件でもアメリカでチャレンジするという意思表示を確認している。球団としても僕としても『背中を押したい』という、その一択なので。それに向けての補強も進めています。(来季)いるかいないか分からない中で、なかなか待てないんでね。そんな甘い世界じゃない」。青柳の成功を願いつつ、監督としては非情に徹し、補強に動いていく考えだ。 FA権を取得した4人全員が残留し、来季の陣容は整いつつある。ただ「刺激は入れます」と語り、外国人加入による競争の活性化に期待した。助っ人獲得は年内をメドとしている。藤川阪神の編成作業はラストピースを残すのみとなっている。