「悔いのない野球人生」 和田毅投手、22年のプロ生活に笑顔
ソフトバンクの和田毅投手(43)が5日、今季限りでの現役引退を表明した。福岡市のみずほペイペイドームで記者会見し、「悔いのない野球人生でした」と笑顔で22年のプロ生活を振り返った。 【写真特集】ソフトバンク・和田投手が引退 5年ほど前から左肩の痛みがあったことを明かし、「ダメだったらやめようと常に思っていた。選手としての役割は終わりを迎え、野球界に貢献するために勉強する時間を持ちたいなと思うことが増えた」と話した。 7月ごろに引退を決め、球団には引退試合なども打診された。ただ、「自分が取るアウト一つが相手選手の査定に響き、選手の人生が変わる可能性がある」と固辞。チームに伝えたのも日本シリーズ終了後で「自分のために『日本一になろう』という空気を作り出したくなかった。優勝はチームみんなでつかんだもの。私情は入れたくなかった」と語った。 和田は島根・浜田高から早大を経て2003年にドラフト自由獲得枠で当時のダイエー入り。1年目で14勝を挙げて新人王を獲得すると、5年連続で2桁勝利をマーク。最多勝2回、最高勝率と最優秀選手は各1回輝いた。14年からは米大リーグのカブスへ移籍して2年間プレーし、16年からソフトバンクへ復帰した。04年のアテネ・オリンピックでは日本代表で出場し、銅メダルも獲得した。日本球界では通算160勝89敗、米球界は5勝5敗だった。【林大樹】