アニモカ、香港で他社が縮小する中、テニスコート10面分のワークスペースを拡大
香港は中国本土の景気減速の余波を感じており、金融セクターや専門サービスの企業は需要の減退に対処すべく不動産の規模を縮小している。 一方で、NFT(非代替性トークン)とGameFiの分野で知られるWeb3企業、アニモカ・ブランズ(Animoca Brands)を見てみよう。同社は最近、香港島南部の新興テクノロジー地区に2フロアにまたがる2万8000平方フィート(2,601メートル)の新オフィスをオープンした。これはテニスコート約10面分の広さだ。 「7,500平方フィートから2万8000平方フィートに拡大した」と、アニモカ・ブランズの社長エヴァン・オーヤン(Evan Auyang)氏はCoinDeskのインタビューで語った。「現在、香港は買い手市場であり、当社だけでなくポートフォリオ内の他の企業のためにコラボレーションスペースを作るのに最適な時期だと考えた。」 暗号資産(仮想通貨)は強気相場にあるが、アニモカは他の暗号資産セクターと同様に2023年に厳しい状況に陥り、レイオフと戦い、メタバースファンドの目標規模を20億ドルから8億ドル(約3040億円から1215億円、1ドル=152円換算)に削減した。 「企業として、私たちは実験をしなければならない。失敗もその一部として受け入れなければならない」と同氏は語り、アニモカは今日、その短い歴史の中で何度かの方向転換をしてきたと付け加えた。 同社の進化は、実験の文化および、会社を自ずと新しい方向に導く才能の獲得によって推し進められている。 アニモカにとって新しく、他の Web3 企業と異なることの 1 つは、社内における白髪の量だ。 「当社の経営陣はかなり経験豊富だ。私たちは 20 代の若者ではなく、ほとんどが 40 代、50 代だ」と同氏は語った。「私たちは多くのことを経験してきた。」 オーヤン氏は、香港に留まるというアニモカの決断における政府の支援の重要性を強調し、金融サービス局がアニモカの共同創設者兼会長のヤット・シウ(Yat Siu)氏とともにWeb3への支援を発表した重要な瞬間を例に挙げて、それを「非常に貴重」と表現した。 「[金融サービス局]がWeb3に対する香港の野望を発表したが、彼らはそれをヤット・シウ氏と一緒にステージ上で行なったのだ。こうしたレベルのパートナーシップは他に類を見ない」と同氏は述べた。 映画、音楽、芸術の豊かな伝統に支えられた香港のユニークな創造的エネルギーは、他の場所では再現できないとアニモカは考えている。 同社は理論的にはどこからでも運営できるが、香港における長期にわたるコロナでのロックダウンによりアニモカはいくつかの難しい決断を迫られたとオーヤン氏は述べたが、結局は香港を離れることはできなかった。 「コロナ禍の間、私たちは移転を考えた。私たちはどこに行ってもよかったのだ。」同氏は「しかし、結局のところ、私たちはここで生まれたのだ。香港は私たちのDNAの一部なのだ」と語った。 |翻訳・編集:T.Minamoto|画像:Chris Lam/CoinDesk|原文:As Hong Kong Firms Downsize, Animoca Built a Workspace the Size of 10 Tennis Courts
CoinDesk Japan 編集部