4月4日から万物が生き生きしてくる「清明」。フィールドアドバイザーがこの時期の<野草の楽しみ方>を伝授!「『ウドの大木』もちゃんと役に立つことがある」
日本には、旧暦の「二十四節気」をさらに初候・次候・末候の三候に分けた「七十二候」という暦があります。今回は、野遊び作家・フィールドアドバイザーとして活躍する大海淳さんに、旧暦の七十二候にちなんだ野草の楽しみ方を紹介していただきました。今回紹介する季節は「清明」です。大海さん、「『ウドの大木』もちゃんと役に立つことがある」と言っていて――。 【イラスト】「清明」に楽しみたい野草は… * * * * * * * ◆清明(せいめい) 清明は「清浄明潔(せいじょうめいけつ)」の略で、花が咲き、鳥が鳴き、万物が生き生きしてくるころ。 お花見の最盛期で、一年のうちでももっともすがすがしく、華やかな時節。 新暦では4月4日~19日ごろ。 主な歳時記 ・4月8日…花祭り(灌仏会(かんぶつえ)) ・4月9日…東大寺大仏開眼供養 ・4月14日~…春の高山祭 ・4月16日…広島でトノサマバッタ初見 上記、生物季節観測などの時期は、目安としてご覧ください。また、行事の日にちは変わることもありますので、お出かけになる場合は事前にお調べください。
◆初候 玄鳥(つばめ)至(きた)る ツバメが海を渡ってくる 玄鳥はツバメのこと。「玄」は「黒くて赤色を帯びた色」で、ツバメの嘴(くちばし)を言う。 ・新暦では4月4日~8日ごろ ・この候の植物=野蒜(ノビル) 次候 鴻雁(こうがん)北(きた)へ帰(かえ)る 渡り鳥のガンが北の国へ帰る ツバメが南の国から来るのに代わって、ガンが北シベリア地方に帰っていく。 ・新暦では4月9日~13日ごろ ・この候の植物=薇(ゼンマイ) 末候 虹(にじ)始(はじ)めて見(み)る 雨上がりに虹が出やすくなる 春に初めて出る虹を「初虹(はつにじ)」という。「朝虹」が西に出れば雨、「夕虹」は晴れといわれる。 ・新暦では4月14日~19日ごろ ・この候の植物=独活(ウド) 註)新暦該当日は、年によって1日程度前後することがあります。