代官山アドレス・SpaceBにて開催中の「ペットのいないペットショップ」

　2月22日の「猫の日」から2日間、渋谷区代官山町の代官山アドレス・SpaceBにて、動物の生体販売について考える期間限定イベント「ペットのいないペットショップ」が開催されている。 【写真】気持ちよさそうにへそ天している子も！ 　東急東横線「代官山駅」西口より徒歩約1分。複合施設「代官山アドレス」の路面に面したスペースに突如現れたのが「ペットのいないペットショップ」だ。一見、普通のペットショップのように見える店内だが、ケージの中にいるのは子猫や子犬ではなく、施設で保護されている保護猫や保護犬がホログラムで投影されている。

空のケージの中に事前に撮影した子猫または子犬の映像が投影される

　ひとつのケージで3匹ずつ、事前に撮影した子猫または子犬の映像が投影され、30～40秒ほどで個体が切り替わる。気になる保護犬や保護猫にはQRコードからより詳しい情報にアクセスでき、興味がある場合は実際に保護施設での面談に進むことが可能だ。 　ペットショップでの生体販売について考えてもらうために企画されたこのイベント。ペットショップでの生体販売には、衝動買いや売れ残りといった多くの問題がある。欧米では動物の取り扱いにはさまざまな規制が設けられ、生体販売そのものを禁止する動きもあるほどだ。あえてペットショップの形態で空のケージを展示することで、来場者に生体販売ではなく里親になる選択肢を提案しているのだという。

気になる保護犬や保護猫にはQRコードからより詳しい情報にアクセスできる

　同イベントを企画したのは保護猫・保護犬の譲渡活動を行う「petfelice」（埼玉県さいたま市）と広告会社「BBDO JAPAN」（東京都中央区）。保護猫や保護犬には、何らかの事情で買いきれなくなった飼育放棄もあるが、ブリーダーからの繁殖引退猫や繁殖引退犬も多いのだという。譲渡を希望する場合は「petfelice」に足を運び、保護された経緯や現在の健康状態などの説明を聞いたうえで、審査を受けて通過した後に迎え入れることができる。 「petfelice」のスタッフの一人は「保護猫や保護犬と聞くと難しいイメージを持たれるかもしれませんが、それ以上にその子たちから得られるものや、その子たちが経験してきたことを私たちが教えてもらうこともあります。その子をたくさん愛してくださる方、動物とはいえ同じ命なので、ペットではなく家族として迎え入れていただけると一番うれしいです」とメッセージを寄せた。 　期間限定イベント「ペットのいないペットショップ」は、渋谷区代官山町の代官山アドレス・SpaceBにて2月23日まで。