81歳のバイデン米大統領、側近も冷や汗「言い間違い」連発 「記憶力の悪い老人」に激怒→急きょ記者会見→また言い間違い【混沌の超大国、2024年アメリカ大統領選(5)】
2015年に長男ボー氏がこの世を去った時には、失意から大統領を目指すことを断念し、16年大統領選への出馬を見送ったとされている。 弁護士の次男ハンター氏は2023年9月、銃を購入した際に薬物使用についてうその申告をした罪で起訴された。バイデン政権は、有罪になっても恩赦しないとしているが、ジルさんは薬物依存を乗り越えたハンター氏を「本当に誇りに思う」と擁護した。 ▽黒人有権者が忘れられない光景 副大統領時代、はるかに年下のオバマ氏(現在は62歳)を引き立て、深い信頼関係を築いたことも有名だ。 もともとは民主党の大統領候補の座を争ったライバル同士だったが、オバマ氏に副大統領候補への就任を依頼されると、こんな条件を付けて引き受けた。 「あなたが重要な決断をする時、部屋に残る最後の人間になりたい」 トランプ政権への移行を間近に控えた2017年1月、オバマ氏は「この国への愛と長年の献身をたたえる」と文民最高位の勲章「大統領自由勲章」を授与。事前に知らされていなかったバイデン氏は思わぬサプライズに驚き、涙を流した。
オバマ政権の8年を振り返り「素晴らしい旅だった」と声を震わせたバイデン氏。当時取材した記者の1人は、2人の関係を象徴するこんな場面を覚えている。 「『史上最高の副大統領だった』と声をかけたオバマ氏、感極まった様子で『全て大統領のおかげだ』と応じたバイデン氏の2人が醸し出す雰囲気をよく覚えている。本当に信頼し合い、親密な友情があるのだなと実感した」 史上初の黒人大統領に誠心誠意仕える姿は、黒人有権者らの間では忘れられない光景として今も語り継がれている。 ▽得意の外交は上院議員時代から バイデン氏の得意分野に外交政策がある。 「中国の習近平主席と最も長く時間を過ごしている世界の指導者は私だ」。バイデン氏は副大統領時代、国家副主席だった習氏と会談を重ねた。昨年11月、サンフランシスコ近郊で約1年ぶりの米中首脳会談にこぎつけ、台湾問題では折り合わなかったものの、幅広い分野で対立する米中の緊張緩和を図った。