運転中に災害に遭ったら? 普段から車の中に備蓄しておくと良いアイテムは|防災のプロが提案
自動車での移動中に地震や台風などの災害に遭遇した場合、安全確保や避難は容易ではありません。そのため、普段から車の中に必要なアイテムを備えておくことが重要です。今回は自動車通勤用の帰宅困難セットなどを参考に、運転中に災害に遭遇した際に役立つアイテムと必要性について詳しく解説します。 〈イラスト〉運転中に災害に遭ったら? 普段から車の中に備蓄しておくと良いアイテムは ■安全確保と応急処置のアイテム ■■非常用持ち出し袋 これは災害発生時に車から避難する際に必要な最低限のアイテムを収納したものです。 水:1人あたり3日分(1日2リットル)を目安に 食料:3日分(カロリーメイト、缶詰:火や電気なしで食べられるもの) 防寒着:毛布・ダウンジャケット・ブランケット(合わせて雨具も用意) 懐中電灯:LEDライト・ランタンでも可(予備電池忘れずに) ラジオ:手回し式がお勧め 救急箱:包帯、ガーゼ、消毒液、鎮痛剤、持病薬など マスク:できれば防塵マスク(有害物質予防)やウイルスカット(感染予防) 軍手:防寒とけが防止(作業用はラバー付き手袋もあれば) トイレ用品:携帯トイレ、トイレットペーパー 現金:少額紙幣と硬貨があると便利(自動販売機・公衆電話対応) 携帯電話:充電器は必ずセットで 重要書類:免許証、保険証、マイナンバーカード、キャッシュカード ■■車内用非常工具 車の故障、トラブル発生時や避難・車中泊時に役立ちます。 ジャッキ:タイヤ交換時に必要 タイヤレンチ:タイヤ交換時に必要 応急処置セット:車のトラブルに対応する工具セット 作業用手袋:作業時に役立つ 停車表示板や三角コーン:緊急避難場所での停車・駐車中の表示 防水シート(ブルーシート):雨天時や水没時、プライバシー保護(視界遮断) タイヤの輪止め:地面・道路が変形した際に固定 ロープ:搭載備品を縛る、張り詰めて物干し代わり ポータブルバッテリー:車のバッテリーからも充電可能 ポータブル発電機:車のバッテリーが不能になった時の最終手段(高額) ■車中泊を余儀なくされた時の車内で過ごす場合のアイテム ■■車内泊の準備:災害発生時に自宅は被災し車内泊での生活を想定して 寝袋:車内での睡眠に必須です 枕:簡易枕でよい(首の寝違い防止のものも良い) クッション:長時間車内生活は腰を悪くするので背もたれとの間に挟む 車内用マット:車内での睡眠に質向上と快適性を高める 着替え:防寒対策を忘れずに タオル:汗を拭いたり、顔や体を洗ったりする際に必要 サニタリー製品:車内を衛生的に、快適に過ごせるため スプレー/ティッシュ:除菌・消臭スプレー、顔や手、体を拭く 普通(乾燥)とウエットアルコールティッシュ両方 ■■食料と水の確保 水:1人あたり1日2リットルを目安に(最低3日分) 食料品:非常食(レトルトなどの保存食)缶詰、菓子パンなど カセットコンロ:車生活でもお湯を沸かしたり簡単な調理が可能 鍋:コンロで調理するための鍋(小さなフライパンもあれば) 燃料:カセットコンロの燃料(ボンベ) ランタン:車内を明るく照らすため ■情報収集と連絡手段についての社内必需アイテム ■■災害による通信状況の悪化を想定 携帯電話:多くの状況確認と情報収集、充電器は必ず忘れないで 携帯電話用充電器:モバイルバッテリー+車内バッテリーからの供給充電機器ポータブルラジオ(テレビ付き)TV電波が受信できずともAM/FMラジオにて災害/復旧/交通状況を聞くことができる。複数の周波数に対応しているものがお勧め。 ■まとめ 運転中に災害に遭遇した場合、普段から車の中に必要なアイテムを備えておくことは非常に重要です。安全確保、応急処置、車内生活、情報・連絡手段など、様々な場面で役立つアイテムを揃え、緊急事態へ備えましょう。 ライター/RISE164 防災機器メーカー21年勤務。防災(消防・災害・防犯・危険物)に特化した専門知識を習得し、消防設備士他国家資格を取得。海外へも日本製防災機器を輸出販売を通じて、日本の安全の普及活動に努める。世界に向けて一人でも多くの尊い人命と貴重な財産を守るため、危機意識及び危険予測の重要性を訴えながら、防災のプロとして、どのようにすれば災害から人的・物損被害を予防できるかを提案している。
RISE164