ロッテ・コペッキーが2連覇でアルカンシエル防衛! 雨とライバルの攻撃に苦しむも冷静に立ち回って小集団スプリントを制する【Cycle*2024 UCI世界選手権大会 女子エリートロードレース:レビュー】
「信じられません。すごい経験をしていることに、自分が一番驚いているのです。もちろん、アルカンシエルは私だけのものではありません。今回は、ミュリエル(フラー)に捧げたいと思います」(コペッキー) 2位には、フィニッシュライン目前で追い込んだダイガートが食い込んだ。今大会は個人タイムトライアルでも銅メダル。2つのメダル獲得は、このところの苦労を思うと驚きしかない。
「勝ち切れなかったことは残念ですが、銀メダルでも私にとっては十分勝利に値します。怪我や体調不良ばかりの日々で、今週も心身のバランスを崩してしまっていました。正直に言うと、今日のスタートラインに立つことも難しかったのです。銀メダルは私にやる気をもたらしてくれそうです。体調が戻ってフルパワーで走れれば、アルカンシエルも夢ではないと思います」(ダイガート)
3位で終えたロンゴボルギーニも表彰台では晴れやかな笑顔。これまで何度も優勝候補に挙げられながら、アルカンシエルには届いていない。それでも、ポジティブな姿勢は崩れない。
「残り5kmでのアタックは勝ったと思いました。でも、私以上の勢いでデミが追いついてきたのです。私が勝つにはあの形で独走に持ち込むしかありませんでした。もちろん勝ちたかったですが、表彰台に上がることができたので今日のレースには満足しています」(ロンゴボルギーニ)
フォレリングは、リッパートにも先着され5位でのフィニッシュ。全体13位で終えたプック・ピーテルセがU23部門のトップとなってアルカンシエルを獲得したとはいえ、一番の戦力を有するオランダ勢にぶつけられる質問は、どれも戦術に関することばかり。改めて、ロードレースの難しさを実感させられる。 「敗因ですか? すぐには分かりませんね。もっと早く攻撃すれば良かったのかもしれませんし、逆にもう少し我慢しなければならなかったのかもしれませんし……。今日のレースを分析する時間が必要です。結論を急ぐわけにはいきません」(デミ・フォレリング)
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