就寝中に異音、自宅で愛車ランクル盗難「血の気が引きました」 奪われた家族の思い出
住みやすい街ランキングに入る閑静な住宅街、防カメで確認「犯行に向かってから逃走までは約3分間でした」
早朝の閑静な住宅街。就寝中に外から聞こえてきた、バキッという異音。妙にエンジンがかかり、「まさか」。駐車スペースを確認してみると、時すでに遅しだった。愛車のトヨタ・ランドクルーザープラドが自宅敷地内で盗難に遭ってしまったのだ。愛犬と家族の大事な思い出が詰まった1台。非情にも持ち去られて、約3週間になる。被害者の30代夫婦は捜査の進展を待ちながら、SNSで目撃情報を募るなどして心痛の日々を過ごしている。車両盗難被害の一部始終について明かした。 【写真】愛犬との思い出も…盗難された黒のランドクルーザー 盗まれたのは、ランドクルーザープラド・70周年記念モデル。「TX“Lパッケージ 70th ANNIVERSARY limited”2.8lディーゼル車 7人乗り」で、新車で購入したものだ。 5月21日の朝方、千葉・印西市内の住宅。愛車プラドは、寝室の窓から見下ろせる位置にある、自宅敷地内の駐車スペースに止めていた。「その日はたまたま窓を開けて寝ていたので外の音がよく聞こえてきたのですが、朝方、まだほんのり薄暗い時間帯にうっすら目が覚めてぼーっとしていると、外から『バキッ』という大きめの音が数回聞こえてきました」。妻はこう振り返る。 最初のうちは何の疑いも生じなかった。「ご近所さんが外で何かをやっているのかな~とぼんやり考えていたのですが、その後、車の扉が開いてすぐに発進していく音が聞こえてきたため、『早朝だし、気を遣ってささっと出て行ったのかな』と結論づけて気にしていませんでした」。 一方の夫は、車のドアが開いたぐらいのタイミングで目が覚めた。エンジンがかかった時点で違和感を抱いたという。 「まずエンジンがかかっている状態で車のキーが車外にある時になる警告音が鳴ったこと、そしてディーゼル車ならではのエンジン音。まさかな……と思いつつも、念のため、夫が起き上がり窓の下をのぞくと、そこにあるはずのプラドがありませんでした」。がく然とした。 「我々の体感では最初の大きなバキッという音から発進まで1分にも満たないくらいの出来事でした。実際に犯人が通った道沿いにお住いのご近所の方に防犯カメラの映像を見せていただいて判明したのですが、犯行に向かってから逃走までは約3分間でした」。まさに、電光石火の犯行だった。 「些細な情報でもかまいませんので、ご協力いただけるとうれしいです!」。夫婦は、自身のXアカウント・わがし家ゴールデンレトリバー(@wagashi_83)を通して、目撃情報などの情報提供を呼びかけている。 夫婦にとって、思い入れの強いクルマだ。3歳メス、1歳半オスのゴールデンレトリバー2頭と暮らしており、Xアカウントはもともと、ゴールデンレトリバーの日常を投稿するために開設したものだ。 それに、プラドは周年記念モデルの特別仕様車。「夫は燃費や静音性を重視していたのでレクサスUXに乗っていたのですが、大型犬とのドライブや今後家族が増えた時のことを考慮した時に広さが十分ではないと感じていました。そんな時にたまたま出会ったプラドが、広さも十分だし燃費も悪くない! 外装も内装もかっこいい! となり購入に至りました」。それに、愛犬のために選んだという大きな理由もある。「犬たちが車内で快適に過ごせるようにを重視して、いろいろグッズをそろえていました。車体には爪の引っかき傷が細かくついているので、毎日磨き上げるようなオーナーさん方とは大事にするベクトルが違ったかもしれません笑」。そんな愛犬たちへの愛情も込められたファミリーカーだ。