ランボルギーニはなぜカッコいいのか? 新型「テメラリオ」のお披露目でデザインディレクターが明かした舞台裏とは
「ランボルギーニのデザインDNAは、シンプルな輪郭、すっと伸びたアクセントライン、大きく寝かされたウインドウ、宇宙船のようなリアビュー、といったもので表されます。そして、私が常に念頭に置いているのは、クンタッチのデザインがいまも古びて見えない事実です」 最新のランボルギーニも、ここで説明してくれたデザインDNAをこめて造型したつもりです、とボルカート氏。それが「テメラリオ」で、2024年11月30日の「ランボルギーニ・デイ・ジャパン」開催のタイミングで、アジアパシフィック地区として初めて東京・国立競技場でお披露目されたのだった。 「テメラリオ」は、最高速は時速340kmに達し、静止から時速100kmまでの加速はわずか2.7秒、かつ、エンジンは、量産型スポーツカーとしては初めて(ランボルギーニ)1万回転まで回る、とスーパーぶりが喧伝される。 一方、プラグインハイブリッド化が進むランボルギーニの現在のラインナップにおける3台目(あとの2台は「レヴエルト」と「ウルスSE」)。本社のステファン・ヴィンケルマンCEOによると「技術的にもスタイル的にも並外れたクルマ」とされる。 「テメラリオのサーフェストリートメント(ボディ面の造型処理)は、これまでよりクリーンで、ラインも整理しました。同時に私が、これまでのテルツォミレニオやランザドールといったコンセプトモデルで追求した広めの室内空間という考えも、テメラリオに導入しています」 ボルカート氏は、スーパースポーツにもある程度の実用性を整えている。そういえば、かつてランチアがストラトスという強力なラリーマシンを開発した際、ドアの内側にはヘルメットが入る大きなポケットがあったのを私は連想した。 ランボルギーニ車のアイコンである六角形とY字のモチーフは各所にちりばめてある。たとえば、リアコンビネーションランプも六角形。このこだわりがおもしろい。