英総選挙、労働党大勝 14年ぶり政権交代へ
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【7月5日 AFP】英下院(定数650)総選挙は4日に投開票が行われ、野党・労働党が過半数の326議席を突破し、政権交代が確実となった。金融緊縮、欧州連合(EU)離脱(Brexit、ブレグジット)をめぐる国内分裂、スキャンダルに彩られた14年間の保守党支配に終止符が打たれる。 労働党のキア・スターマー(Keir Starmer)党首は5日早朝、ロンドンで支持者を前に勝利宣言し、「大きな責任が伴う信任だ」と述べた。 一方、歴史的な敗北を喫したリシ・スナク(Rishi Sunak)首相は、敗北宣言で「責任は私にある」と認めた。 投票終了直後の出口調査によると、労働党は410議席を獲得。一方、保守党は131議席にとどまる見込み。次いで小規模政党の自由民主党が61議席を獲得し中道派に追い風となりそうな一方、ブレグジットを主導したナイジェル・ファラージ(Nigel Farage)氏率いる反移民の右派ポピュリスト政党「リフォームUK」が13議席を獲得する可能性がある。 またスターマー氏の前任者で、2019年の総選挙で労働党史上最悪の結果を受けて党首を辞任した左派のベテラン政治家ジェレミー・コービン(Jeremy Corbyn)氏は今回、40年以上にわたり地盤としてきたロンドンの選挙区で無所属候補として出馬し、再選された。 フランス総選挙では第1回投票で極右政党「国民連合(RN)」が首位に立ち、米国ではドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領が復権を目指すなど、英国の最も近しい同盟国が右傾化にある中、労働党の勝利はその流れにあらがう結果となった。(c)AFPBB News