「一戸建て」を購入したいのですが東京23区は高すぎて…やっぱり郊外の方がかなり安いのでしょうか?
家を購入する際に、多くの人が頭を悩ませるのは立地です。特に都市部では、住宅価格が非常に高く、一戸建ての購入が難しいケースも多いでしょう。 しかし、郊外に目を向けると、住宅価格が大幅に抑えられることも珍しくありません。本記事では、都市部と郊外の住宅価格の価格差について解説します。 ▼住宅ローンは「繰上げ返済」すべき? メリットについて解説
都市部と郊外で住宅の価格はどれくらい違う?
一般的に、一戸建ての建築や購入にかかる費用は、「住宅」と「土地」に大別されます。住宅の価格は都市部のほうが若干高いといわれますが、基本的には施工業者の選定が大きく影響します。 しかし、土地の価格はおおむね相場通りで、悪条件の立地でないかぎり価格が安くなることはありません。そのため、都市部と地方における住宅価格の差は、土地代が大半を占めるといえるでしょう。 国土交通省の「令和6年地価公示」によると、各都道府県県庁所在地の住宅地平均価格は、東京23区が1平方メートルあたり70万4600円でした。一方、多くの地方都市では、住宅地平均価格が10万円を下回ります。 仮に25坪(約82平方メートル)の土地を購入するなら、東京23区ではおよそ5700万円、松山市(1平方メートル単価9万4600円)ではおよそ775万円です。 このように、都会と地方都市の住宅地平均価格には7倍近い差があるため、郊外や地方を選べば費用を大幅に抑えられることが分かります。地方都市と田舎を比べれば、さらに価格を抑えられるでしょう。 ■都市部でも価格が高いのは一部のみ 「令和6年地価公示」における住宅地の平均価格は、あくまで対象の市全体の平均です。そのため、同じ地域内でも比較的安い場所もあります。例えば、東京23区内であれば、足立区や葛飾区は1平方メートル単価が30万円弱です。物件の条件やリサーチの期間に余裕を持たせれば、建築は可能でしょう。 また、地方都市でも郊外まで離れれば、土地の単価が下がります。東京近郊の埼玉県や千葉県なら単価10万円台の土地も多くあり、条件を整えれば4000万円以内で注文住宅を建てられるでしょう。 ■地方でも条件次第で土地価格は上がる 地方は都市部よりも、土地の価格が安い傾向にあります。ただし、土地の価格は町自体の人気やアクセスのよさにも左右されます。 例えば、子育て支援の充実で人気が高まっている兵庫県明石市では、令和5年から令和6年にかけて住宅地価格が前年よりも3.8%上がりました。このように、地方であっても土地の価格は条件次第で変わります。