広島・戦力的にはマイナスもよりまとまった組織に【2024最新メンバーリスト】
2024年を迎え、来るシーズンに向けた各球団の新たな陣容が見えてきた。12球団の最新メンバーリストを各チームの見どころとともにお届けする。 写真=BBM ※情報は1月7日現在 【選手データ】日高暖己 プロフィール・通算成績
【2023年成績】セ2位 74勝65敗4分、勝率.532、チーム打率.246、チーム防御率3.20 オリックスに移籍した西川龍馬の人的補償として、1月5日に日高暖己の獲得が発表された。これで支配下登録選手は68人。新シーズンに向けての陣容は、ほぼ固まったと言っていいだろう。 西川の抜けた外野手だが、昨季2ケタ11本塁打をマークした末包昇大や、シーズン終盤にプロ初安打から快音を重ねた田村俊介ら、今季の台頭が期待される選手は多い。昨秋、右膝関節の手術を受けた秋山翔吾のリハビリも順調で、開幕には間に合う予定。安定した打撃と勝負強さで四番も担っていた西川だけに戦力的なマイナスは否めないが、穴を埋めるコマ自体は不足してはいない。 それゆえ、人的補償も外野手にこだわらなかった。獲得した日高のポジションは投手。おまけに、まだプロ2年目、今年20歳と年齢も若く、移籍1年目からのフル回転を期待する存在ですらない。即戦力というところは、昨秋のドラフトで4人の大卒、社会人出の投手を獲得。新外国人投手もハッチとハーンが加わり、彼らが競争を激しくすることで先発、リリーフともにやりくりは十分可能という構想だ。 西川が不在の中で、いかに攻撃力を落とさずに戦い抜けるかは、選手はもちろん、首脳陣にもかかっている。昨季は西川がケガで不在の間、菊池涼介や上本崇司、堂林翔太といった、これまで四番起用されることのなかった選手たちを次々に抜てきした。時に斬新なアイデアで打線を活性化させるのが、新井貴浩監督流だ。その指揮官を支えるコーチ陣に関しては今季、一部の配置転換があっただけで退任者はなし。新たに、昨季限りで現役を引退した三好匠が一軍内野守備・走塁コーチに就任した。守備力に長け、選手たちとの距離感というところでも、コーチ1年目から能力を発揮してくれるはずだ。 投打がかみ合えば周囲が期待する以上の力を出せるチームであることは、昨季に証明した。新井政権2年目、6年ぶりのリーグ優勝への気運は高まっている。