自民党よ、逆風の今こそ街頭に立て!石破茂衆院議員の考える党の立て直し方
「1000回は乗車した」ブルートレインの食堂車で地元有権者との物語を紡ぐ
趣味の話は、鉄道に移ります。 「実は僕も隠れ乗り鉄で」とカミングアウトする水内氏に合わせるように、事務所に飾った鉄道模型を取り出す石破氏。 石破氏「ブルートレインはね、私が高校に入った頃に鳥取を走り始めて。間違いなく1000回は乗りましたよ私」 石破氏が若い頃、東京と地元の往復に愛用したブルートレインは1年間で100回は乗車していたのだそう。 石破氏「これに乗った時は、自分の時間。電話はつながらない。ビデオは観れる。好きなものが食べられる。これが10時間。もう、夢空間」 地元で、また東京で、へとへとになった心と身体を癒やす、石破氏の貴重な時間だったそうです。
ブルートレインが廃止になったあとは「サンライズエクスプレス」。石破氏の選挙区は電化されていないので、残念ながら地元への乗り入れはないのですが、「これはこれでほとんど全室個室。すてきな空間ではあるのだが……岡山で午前6時乗り換え」とニコニコされます。 石破氏「お願いですからこれ廃止しないでくださーい」 ブルートレインの食堂車では選挙区の有権者が代わる代わる宴会を開き、石破氏が誘われることもあったとのこと。有権者の団体が何組も入れ替わり、それぞれから誘われると断れず、酩酊するまで飲んだそうです。 石破氏「30何年も前のことですが、今でも石破さん、あの時食堂車で飲んだよね、って声をかけてくれる人がいますよ」 MC鈴木「石破さんが教えてくださったことで忘れられないのは、『有権者との間に物語を作るんだ』ということ。石破さんだけがそうおっしゃるんですよね。今の話もまさに物語のひとつだなと感じましたね」 選挙は「ひとりひとりの有権者との物語の積み重ね」と語る石破氏。 自分が今日あるのは、投票所まで足を運んで名前を書いてくれる人がいるからだ、それに見合う努力をしなければいけない、と語ります。
都議補選で6敗……厳しい自民党をどう立て直す?
もうひとつのテーマは、厳しい話題になりました。 自民党が先日の東京都議補選で6敗したことに、厳しい受け止め方をされたと報道されています。 石破氏は、八王子、府中、板橋の3か所を応援に行きました。「逆風はわかっている。自民党だからってだけで罵声を浴びるような状況なのはわかっている。そうであればこそ、だからこそ表に出なければ、街頭に出なければ」と訴えます。 石破氏「成増駅前にいっぱい人が来てくれて、候補者もいい演説した、私も一生懸命演説した。区議会議員の人も大勢きてくれた。そういうときだからこそ、逃げちゃいけない」 石破氏「逆風だから表に出るのを辞めよう、支持してくれる人だけクローズなところに集めてというのでは広がらないんですよね」 自民党が野党だった頃、石破氏は全国各地を応援に回ったとのこと。 とある議員の地方講演会に応援演説に行ったところ、劣勢と報じられているにもかかわらず、たくさんの人が詰めかけていました。「世論調査をひっくり返して当選する」と息巻く候補者をたしなめたと語ります。 石破氏「世論調査で劣勢だと出ているから、これはたいへんと支持者のかたがたが集まったんだよ。だったら駅前に演説に行ってごらんと」 石破氏は、無党派の人、自民党だけど今度は止めておこうかなと思う人、野党支持の人、そういう人に訴えようとすると街頭しかないと訴えます。 石破氏「SNSだけでは広がらない。ましてや、閉ざされた空間で支持者相手に演説しててもちっとも増えない」 水内氏「体温と肌感覚を持って接していかなければいけないと」 ここ4~5年、自民党の議員におごりが出ていないかと水内氏は問いかけます。 石破氏「(民主党政権時代の)『あんな野党』を覚えている人はどんどん減るよね。一方、最近の自民党はどうなってしまったのかと思う人が増えてるわけ。それがクロスした点を超えると非常によくない状況になるわけよね」 石破氏は、野党の批判をどんなにしたって、私たちがよくなるわけではないと訴えます。 石破氏「野党がダメだから自民党しかないではなく、自民党がいいから自民党に入れようとする人を増やす努力はしなければならない」 石破氏は、野党の批判をしていれば天から票が降ってくるとは言わないが……そういう選挙ばかりじゃない、と戒めました。