関電の金品受領問題 第三者委が会見(全文10完)経営者としての責任は重大
事業本部は本店に戻るべきか
福井新聞:すいません、たびたび、福井新聞、シバタです。但木委員長に1点伺いたいんですけれども、事業本部、美浜の事業本部に関してなのですが、先ほど、今回の件の要因として事業本部が本店から美浜のほうに移って、ガバナンスの低下があったというお話だったかと思うんですけれども、委員長はこの件を受けて、事業本部は本店にとどまるべきだったとお考えでしょうか。それと、今からでもこの件を受けて、ガバナンスの点からいって事業本部は本店に戻るべきだというふうにお考えでしょうか。 但木:正直言ってそれ考えなかったかっていったら考えました。やっぱりあのとき本店から離れちゃったのが、ガバナンスが利かなくなった非常に物理的な原因であることは間違いない。だから離れるべきではなかったんじゃないか、そうすると今度の件を受けてやっぱり元へ戻るべきじゃないか、それも考えました。 ただ、原子力ってそう簡単ではなくて、緊急事態がいつ発生するかもまったく分からないんですね。そうするとやっぱり事業本部は、現に原発があるところの近くにないと、いざとなったときに機能しなくなる恐れがある。だから結論として私は原子力事業本部が大阪に戻るべきだというふうには思っていません。やっぱり現場にあるべきだと思っています。 ただ、それじゃあガバナンスをどうするんだっていう問題があって、社外の会長というのを1つのこちらの提言の中に入れた理由の1つは、原子力事業本部に対して、会長が直接よく行って情報を聞いてきてくれと。特に難しい地元対策とかなんとかっていうのをどうやっているのか、それはちゃんと透明性が保たれているのか、コンプライアンスがちゃんと貫かれているのか、その辺はやっぱり会長さんに相当重きを置いてやってもらわなきゃいけないなと思っています。ただそれと事業本部の位置を変えろというのは別の話です。 司会:ぜひお耳を傾けたいというところもあるんですが、ちょっと時間的なところもあるんですが、後ろの方、お願いします。