災害時の仮設トイレの組み立て方や使い方を体験 し尿処理の特化訓練は全国初 三重・四日市市
災害時のトイレ問題を民間企業の社員らも参加して対応訓練=四日市市(三重テレビ放送)
三重県四日市市は14日、災害時のトイレ対策として「し尿処理」に特化した全国で初めてとなる災害対応訓練を行い、職員が災害用トイレの組み立て方や使い方などを確認しました。 能登半島地震では避難先に十分な備えがなく、住民が外で用を足したり、携帯トイレを複数人で使ったりするケースが相次ぐなど、仮設トイレの確保とし尿処理の課題が明らかとなりました。 四日市市で行われた「し尿処理」に特化した災害対応訓練は全国で初めての取り組みだということで、市の職員や医師、民間企業の社員など約100人が参加しました。 訓練では、避難所近くのマンホールにトイレを組み立てて設置する手順を確認しました。 マンホールトイレは断水してもし尿を直接下水道に流すことができるため、一般的な仮設トイレのように水をくみ取る必要がありません。 また、災害時の物資供給の協定を結ぶ企業も訓練に参加し、ソーラーシステムで稼働する水洗トイレが設置され、職員たちは実際に水を流して体験しました。 四日市市廃棄物対策室の春日井忍室長は「設置するだけではなくどのようにくみ取るか、不足分をどのように頼んでいくかが課題」と話していました。 四日市市では今回の訓練を踏まえ、災害用トイレを誰でも組み立てられるように映像資料を作成するということです。