【デスク便り】59年前の「日刊スポーツ賞中山金杯」翌朝の紙面に観戦記を寄せた大物政治家
「新春競馬に思う じゅうぶん楽しむ これからは大衆の競馬」-。 5日に行われる今年最初のJRAの重賞、日刊スポーツ賞中山金杯(G3、芝2000メートル)に初めて「日刊スポーツ賞」が付けられたのが、1966年でした。その年のレースは1月3日に行われ、翌日4日付の紙面で、結果が大きく報じられています。 紙面には直筆の署名とともに、“ある大物政治家”が伝聞式の観戦記を寄せていました。 久々の競馬観戦の感想、前年に起きた競馬界の不祥事の回顧、競馬の大衆化へ向けた提案、控除率の問題について、また、最後に競馬界に対する期待を語っています。 この観戦記を読むだけで、「人をやる気にさせるのが上手な人だったのだなあ」というのが伝わってきました。当時の肩書きは自民党幹事長、のちの総理大臣、田中角栄氏です。 観戦記の見出しは、冒頭の「新春競馬に思う じゅうぶん楽しむ これからは大衆の競馬」でした。1966年は昭和41年。競馬の大衆化は間違いなく進みました。今年は「昭和100年」。59年前の角栄氏の言葉(文章)の端々にムムムっと、うならされます。 今年も日刊スポーツをよろしくお願いします。たくさんの人が新聞を手に、スポーツを楽しんでくれますように。 【競馬デスク@大阪中之島】