急展開!「自民党総裁選 次期首相レース」これが最新下馬評。岸田首相の不出馬表明であの男が大本命に浮上!?
■ふたりの重鎮のカードには大きな差 総裁選は候補者たちの戦いであると同時に、水面下でその後見人となっている重鎮議員、いわゆるキングメーカーたちの仁義なき勢力争いでもある。今回その位置にいるのはふたりの元首相、菅氏と麻生太郎副総裁だ。 ただ、両者の〝手札〟は質量共に差がある。菅氏のカードは石破氏、小泉氏に加え、河野太郎デジタル大臣、加藤勝信前厚生労働大臣ら。一方、麻生氏のカードは上川陽子外務大臣、茂木敏充幹事長くらいしかない(〝コバホーク〟や高市早苗経済安保大臣は党内右派の支持を基盤にしており、現在は第三勢力)。 次の首相候補を聞いた8月上旬のJNNの世論調査では、1位が石破氏(23.1%)、2位が小泉氏(14.5%)、3位が河野氏(7.1%)と〝菅カード〟が上位を独占。〝麻生カード〟は上川氏が5位(6.9%)、茂木氏に至っては0.9%と、ほぼ圏外といえる人気のなさだ。 自民党に逆風が吹き荒れる中、次期総裁には衆院選の〝顔〟としての役割が従来以上に期待されていることを考えると、この人気の差は重い。 そこで麻生氏は、ワイルドカードとして「岸田続投」を模索してきた。不人気の印象がある岸田首相だが、それでも自民党支持者に限れば、河野氏を抑えて石破氏、小泉氏に次ぐ3位の位置をキープしているのだ。前出の旧岸田派関係者が解説する。 「8月6日に麻生さんが森山裕総務会長と会食し、『岸田の政策は間違っていない、結果を出している』と発言したこともあり、党内では麻生さんが岸田続投に〝乗る〟のではないかとの観測が浮上しました。それだけに、首相が早々と撤退を表明したことは計算外だったはずです。 こうなると、残る選択肢は〝初の女性総理〟を売り文句に上川さんを担ぎ、麻生、岸田、茂木の3派連合で戦うくらいしかありませんが、上川さんでは小泉さんに歯が立ちそうにない。 そうなると、麻生派所属ながら菅さんにも近く、麻生さん自身はこれまで冷遇してきた河野さんを一転、派閥ぐるみで推し立て、菅さんに対抗する策に打って出ることも考えられます」