先発ローテにはフラハティを補強し、複数のユーティリティも加入――ドジャースのトレード・デッドライン獲得選手一覧
現地時間7月30日午後6時、MLBのトレード・デッドラインが締め切られた。大谷翔平の所属するドジャースは、以下の選手を獲得した。 【動画】フラハティの伝家の宝刀スライダーを見よ! ●7月29日 トミー・エドマン(←カーディナルス/ユーティリティ) マイケル・コーペック(←ホワイトソックス/リリーフ投手) オリバー・ゴンザレス(←カーディナルス/マイナー投手) アーメッド・ロザリオ(←レイズ/ユーティリティ) ●7月30日 ジャック・フラハティ(←タイガース/先発投手) ケビン・キアマイアー(←ブルージェイズ/外野手) ドジャースは今夏、大きく3つのポイントの補強を目指していた。 ①故障者続出の先発ローテーションを整備する ②同じく怪我人の多い野手の層を厚くする ③7月に入って炎上続きのリリーフ陣の増強 いずれのポイントもまずまず人材を確保できたと言える。 まず①の先発投手。当初ドジャースは、目下ア・リーグトップの奪三振数を記録しているギャレット・クローシェイ(ホワイトソックス)に狙いを定め、かなり熱心に交渉していた。だが、期限ギリギリにクローシェイがどうやら放出されないと見るや、タイガースのローテーションNo.2だったフラハティに照準を移し、見事獲得に成功。地区ライバルのパドレスやヤンキース、レッドソックスなども狙っているという報道があっただけに、ここで一歩先んじたのは大きい。 ②の野手陣は大物こそいないながら、的確に層を厚くできたのではないだろうか。エドマンとロザリオはドジャース好みの内外野をこなす汎用性の高さを備えていて、たとえIL入りしている選手たちが戦線復帰したとしても、ロースターの流動性を確保できるだろう。キアマイアーは今季限りでの引退を表明しているが、自慢のセンター守備は今季も健在で、控えの外野手としては充分だ。 ③のリリーフ陣には剛腕コーペックが加わったものの、他のポイントに比べると想定通りにはいかなかったかもしれない。トレード市場の目玉だったマーリンズのクローザー、タナー・スコットの獲得も目指していたが、30日になって彼はパドレスにさらわれてしまった。今夏は29人ものリリーバーが移籍したが、ドジャースが獲得できたのはコーペックのみで、陣容が厚くなったとは言えない。 総合的にはまずまずのトレード・デッドラインだったと言えるが、地区ライバルのパドレスも大幅に投手力を増強している。果たして今回の動きが今後のペナントレース、およびポストシーズンにどのように影響するだろうか。 構成●SLUGGER編集部