【高校サッカー選手権】インハイ出場校の共愛学園、新島学園を2-0で下し2年ぶりの決勝へ
第103回全国高校サッカー選手権群馬予選は11月4日、前橋市のアースケア敷島サッカー・ラグビー場で準決勝が行われ、共愛学園が新島学園を2-0で下し、2年ぶり3度目の決勝進出を決めた。11月9日の決勝で4連覇を目指す前橋育英と対戦する。両校が決勝で顔を合わせるのは2年ぶり2度目となる。 【フォトギャラリー】共愛学園 vs 新島学園 令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)に初出場した共愛学園は、ボランチの村山優成(3年)が精度の高いキックと巧みなドリブルで攻撃をリード。中野一楓と飯島柊音(ともに3年)の2列目が、スピード豊かに外から前進し、藤巻頼輝、鈴木光(ともに3年)の大型2トップに生きたボールを届けた。 立ち上がりから主導権を握った共愛学園は前半3分、村山のFKからCB天田諒大(3年)のヘッドで相手守備網を慌てさせると、12分には鈴木が中野の左クロスに合わせて惜しい一撃を放った。 17分に獲得した右CKから、決勝点となる先制点を奪った。村山の入れたボールが混戦となり、こぼれ球を預かった村山が右からシュート。これがオウンゴールとなった。 ゲームを組み立て得点にも絡む背番号10は、「あれは誰かが触ってくれてもいいと考えて打ったシュートです。セットプレーのキッカーも任されているので、キックには自信があります」と先取点を振り返った。 この後も攻勢の時間帯が続き、19分と20分にいずれも村山が、GK中沢瑞生(3年)に好捕される際どい一打を放ち、25分に飯島のボレー、28分と39分には藤巻が枠を捕らえる決定的なシュートを飛ばしたが、GK中沢の好守に阻まれて追加点とはいかなかった。 51大会ぶりの優勝を目指す新島学園は、武田倖瑛(3年)と大野陽生(2年)の両ボランチが攻守、特に強度の高い守備面で奮闘。軽やかなドリブルに技術と速さを兼ね備えた主将の左MF櫻井翔(3年)が、パスを受けては縦への突破や切り返しで相手のマークをはがしていった。 前半21分、櫻井の絶妙なスルーパスからFW樋口大和(3年)がGKと1対1になったものの決められず、37分にも櫻井の左クロスを右MF髙橋快(3年)が合わせた。しかし2度のビッグチャンスを外して同点機を逃してしまい、0-1で前半を折り返した。 後半も共愛学園のペースで進行し、厳しいプレスでボールを奪うと、サイドアタックや前線に長いボールを入れた展開から藤巻が3本のシュートをお見舞いし、相手守備陣を混乱させた。 新島学園はスルーパスに反応し、守備の背後を取って4分に樋口が放った決定打を決めたかった。櫻井が7分と34分に直接狙ったFKも惜しい球筋で、26分に大野が武田の右クロスに合わせたシュートも良質の形から放ったものだが、最後まで1点が遠かった。 対照的に共愛学園は36分、逆襲から左サイドでFKを獲得。村山が正確なキックから直接沈めて2点目を奪い、試合を決定づけた。