【高校サッカー選手権】インハイ出場校の共愛学園、新島学園を2-0で下し2年ぶりの決勝へ
2得点に絡んだ村山は「後半も守りに入らず攻めの姿勢で戦いました。インターハイが終わってから、また全国に行くためにチームに一体感や団結力が出てきた。あと1勝なのでいい準備をして決勝を迎えたい」と初優勝へ意気込みを示した。 総体予選は準決勝で王者・前橋育英をPK戦で破り、決勝では桐生第一を準々決勝で負かした常磐に5-1で大勝し、初の全国切符を獲得。創部から指揮を執り、今年で23年目を迎えた奈良章弘監督は「どうしても全国にもう1度行きたかったので、ひとつ近づけてうれしい。いい入りができて先制したが、なかなか2点目が取れなくて苦しい試合でした」と相手の頑張りに敬意を表した。 インターハイは初戦の2回戦で、仙台育英(宮城)に0-1で敗れる苦い思いをした。それだけに奈良監督は「夏はひとつも勝てなかったので、また全国の舞台に立とうという思いで取り組んできました。2トップがうちの強みなので、そこにどんどんボールを入れた。1-0では終わらないので、逃げ切ろうとせず(追加点を)取りにいこうとハーフタイムに指示しました。決勝もチャレンジャーとして臨みたい」と静かに闘志をたぎらせた。 1966年(昭和41年)の第44回全国高校選手権に初出場し、ベスト4入りした新島学園は藤口光紀、小島伸幸らの日本代表を輩出。99年から指揮を執る内藤秀和監督は、「ボールを大切にしながら(相手の)逆を突いて決定機をどれだけつくれるか、そういう展開を狙いました。勝てなかったが個性的な選手が多い中、チームとしてよく戦ってくれました」と言ってイレブンの労をねぎらった。 櫻井を攻撃の重鎮とした好チームで、3度あった絶好の得点機をものにしていたら勝敗の行方は分からなかった。 (文・写真=河野正)