マンション価格も金利も上昇の今、狙い目は各駅停車駅!試してみたい3つの「ちょい駅ズラし」テクニック
おススメしたい「ちょい駅ズラし」テクニック3選
渋谷さんがおススメする「ちょい駅ズラし」には、いくつかのテクがある。1つ目が、「都心ターミナル駅から少しズラした駅」。たとえば「新宿」なら「大久保」、「渋谷」なら「神泉」、「品川」なら「北品川」など、1駅ズラすという方法が一つ。 2つ目がこれまで説明してきた「急行停車駅から少しズラした各駅停車駅」。駅によっては、各駅と急行が同じホームのまま対面で乗り換えできる場合もあり、そうした場合は乗り換えのストレスも小さい。 さらに、先ほどの田園都市線のような人気沿線は住宅価格が高いが、乗り換え路線へのちょいズラしもあるのではないかと、取材時に話が盛り上がった。そこで3つ目のテクとして、「急行停車駅とクロスするちょいズラし」も加わった。 たとえば、今人気急上昇のつくばエクスプレスの急行停車駅の「流山おおたかの森」駅。平均価格は5,152万円だが、同駅から東武野田線に乗り換えて1駅の「初石」(3,233万円)や「豊四季」(3,350万円)ならぐんと価格が下がる。 まとめると下記の通りとなる。 ■おススメしたい「ちょい駅ズラし」3テクまとめ (1)都心ターミナル駅の周辺駅 (2)同一沿線の急行停車駅に近い各駅停車駅 (3)人気沿線に乗り入れる別路線の周辺駅お手頃で満足度が高い「ちょい駅ズラしテクニック」 これまでLIFULL HOME'Sの調査データを紹介してきたが、次にSUUMOのランキングを紹介しよう。「住みたい街ランキング」を毎年公表しているSUUMOが、「住み続けたい街ランキング2024」を公表した。 今回の目玉は、「家賃が手ごろで満足度が高い『住み続けたい街』ランキング」も公表していること。そのなかから、東京都市部と埼玉県の「家賃が手ごろで満足度が高い『住み続けたい街』ランキング」を見ていこう。 ■東京市部でファミリーに手ごろな住み続けたい街(家賃相場12万円以下) 1位:谷保 2位:砂川七番 3位:南大沢 ■埼玉県でファミリーに手ごろな住み続けたい街(家賃相場11万円以下) 1位:北大宮 2位:加茂宮 3位:大宮公園 東京市部や埼玉県では、知名度の低い駅が上位にランキングされた。東京都市部の「谷保」(南武線)と「砂川七番」(多摩都市モノレール)はJR中央線の立川駅や国立駅の生活圏に近い。 埼玉県の「北大宮」「大宮公園」(東武野田線)と「加茂宮」(埼玉新都市交通伊奈線)はJRの大宮駅の生活圏に近い。いずれも生活圏に大型の商業施設や文化施設、公園などが多く、お手ごろでありながら、地域の拠点駅の利便性を享受できるという点で、満足度が高くなっているという。 SUUMOの手ごろな住み続けたい街も、実は「ちょい駅ズラし」の駅なのだ。例えば東京23区のシングルタイプ家賃8万円以下の住み続けたい街でも、1位「山下」は東急世田谷線というややマイナーな沿線だが、小田急線豪徳寺に乗り換えできる。2位の「南阿佐ヶ谷」は、JR中央線荻窪駅から東京メトロ丸の内線で1駅だ。3位の「西荻窪」はJR中央線の荻窪と吉祥寺の間の駅で、休日は快速電車に通過される駅だ。 「ちょい駅ズラし」では乗り換えが必要だったり、急行停車駅より本数が少なかったりといったデメリットはあるが、それを許容できれば、「お手ごろ」でかつ「満足度が高い」ということが、このランキングからも分かる。