ドンファン裁判 無罪でも元妻は「来年11月まで出て来られないし遺産も使えない」「その間に控訴審でひっくり返る可能性も」
遺言訴訟に親族が負ければ「相続が減る」
当然、それまで野崎さんが残した遺産にも手を触れることはできない。しかもその間にもらえる遺産が大きく変動する可能性がある。遺言訴訟が続いているからだ。 野崎さんは田辺市に全額遺産を寄付するとの遺言を残していたが、野崎さんの親族が「本人以外が作成した可能性が高い」と主張。遺言書の無効を訴える訴訟を起こして田辺市と争っている最中だ。7月に出た1審判決では田辺市が勝訴したが、親族側は不当だとして控訴している。 遺産問題の決着は、遺言訴訟と須藤被告の裁判の結果次第で4つのパターンが想定される。相続人が被相続人を死亡させた場合、相続の立場を失う。つまり、早貴被告が殺人の罪で実刑判決を受ければ、遺産を相続できなくなってしまう。 「その場合、遺言が有効だと判断されると田辺市が全額、無効だった場合は親族が全額相続することになります」(同) 須藤被告の無罪がこのまま確定すると、 「遺言が有効だった場合は遺留分を須藤被告が主張できて田辺市と折半。無効だった場合は4分の3を須藤被告、残り4分の1を親族が相続することになります」(同) 公判でもカネのための結婚だったと堂々と明かした須藤被告にとっては、遺言裁判の行方も気になるところなのだ。被告人質問で須藤被告は夫だった野崎さんに対しこう言い放った。 「もうちょっと、死に方を考えてほしかった。社長がこのタイミングで死んだせいで、私は何年も人殺し扱いなので。クソ」 無罪をもぎ取った今、拘置所の中で金の使い道を考え始めているのかもしれない。 デイリー新潮編集部
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