HRCの新作「パフォーマンスパーツ」が極める「強さ」の革新。アキュラ インテグラ タイプS 「HRCプロトタイプ」を一般公開
モータースポーツの祭典でお披露目された「本気」
Honda Racing Corporation(HRC)が進める特別なグレードアップパーツの「粋」が、見えてきた。南カリフォルニアに本拠を置くHRC USが主導するインテグラ タイプS「HRCプロトタイプ」が2024年8月16日、モントレー・カー・ウィークで一般公開。モータースポーツで磨かれたハイスペックな「パフォーマンスパーツ」の本領が、サーキットはもとよりストリートでの走りも一変させようとしている。 【写真はこちら】パワートレーン、サスペンションコンポーネンツなど、操る楽しさに関わるすべての要素を強化(全8枚) モントレー・カー・ウィーク2024の中でも注目のイベント「ザ・クエイル モータースポーツギャザリング」において、「アキュラ インテグラ タイプS HRCプロトタイプ」が一般公開された。 インテグラ史上もっとも高性能なタイプSのさらなるポテンシャルを引き出すのは、実戦を通して磨かれたレーシングエンジニアの技術的知識とプロフェッショナルとしての経験値だ。アキュラとホンダ、それぞれのブランドを愛してやまないエンスージアストたちとのより強いつながりを築くことに焦点を当てた「HRCパフォーマンスパーツ」のコンセプトが、ストリート&サーキットでの究極のドライビングエクスペリエンスを提供するという。 スペックアップのポイントは、全方位にわたる。エアロダイナミクスの最適化、大幅な軽量化に焦点を当てるとともに、パワートレーン、サスペンションコンポーネンツなど、操る楽しさに関わるすべての要素が強化される。
カーボンファイバーコンポーネンツによる軽量化も多彩
たとえばエアロダイナミクスについては、TCXレースに参戦する「インテグラ タイプS TCX」の空力特性開発で培われた経験値が応用されている。大型化されたフロントスプリッターと冷却ダクトを備えた新しいフロントフェイシア、フードベント、サイドスプリッターに加え、カーボンファイバー製リアウィングには調整可能なアルミニウム製アップライトを備える。 軽量化に関してはボンネットやリアドアパネル、ワンピースタイプのレカロ・バケットシートなど、カーボンファイバーコンポーネントを積極的に活用。後部座席も4セットのタイヤ/ホイールを搭載可能なカーボンシェルフにコンバートされた。オプションのエアコン取り外しも含めれば、トータルでの軽量化はおよそ200ポンド(90kg)に達する。 エンジン出力向上とともに、冷却系、排気系の仕様もより強化され、同様にコイル、アンチロールバー、ローダウンされたトラック対応サスペンションシステムなど、ハンドリングの最適化にも余念がない。 日本市場向けとしては、兄弟車的存在であるシビック タイプRへの展開がまずは期待されるところ。HRCの存在感は今後、ますます強くなっていくことは間違いなさそうだ。
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