BNBが史上最高値を更新──BNBチェーンエコシステムの活動が活発化
BNBチェーンエコシステムのプロジェクトは、ブロックチェーンのネイティブトークンであるバイナンスコイン(BNB)がアジア時間朝に710ドルを超える過去最高値を記録したことで、活動、トークン価格、取引量が急増した。 CoinGeckoのデータによると、BNBチェーンベースのトークンの取引量は過去24時間で124%急増した。イーサリアムとBNBチェーンの両方をベースにしたミームコインのフロキ(FLOKI)は25%以上上昇し、上昇率トップとなった。また、分散型取引所パンケーキスワップ(PancakeSwap)のCAKEは15%上昇しました。 時価総額が2億ドル(約310億円、1ドル=155円換算)未満のプロジェクトでは、取引サービスSensiのSENSIが900%急騰し、取引高は6月3日の1万4000ドル(約217万円)から5日の朝には10万ドル(約1550万円)に増加した。 DefiLlamaが追跡したデータによると、評価の高いBNBエコシステムプロジェクトは8%近く上昇し、パンケーキスワップとレンディングアプリケーションのVenusが牽引した。5日の朝までに、このエコシステムへの純流入額は240万ドル(約3億7200万円)を超え、5月30日以降の純流出傾向から反転した。 BNBの価格上昇の直接的なきっかけはなかったが、一部の市場関係者は、既存のいくつかの活動がトークンのファンダメンタルズを押し上げたと指摘した。 「BNBの価格は、ローンチパッドプログラムのために何年も実施されてきたトークンのバーン(焼却)やロックの取り組みの恩恵を受けている」と、ビットコインイールドプロジェクトBitUの成長責任者ニック・ラック(Nick Ruck)氏はテレグラムのメッセージで書いている。 また、「BNBプロトコルは、ガス料金が安くなったことを受けてキャンペーンや活動を強化し、大規模で活発なユーザーベースを育成してきた」とも述べている。 バーンとは、トークンを誰も管理していないアドレスに送ることで、流通供給からトークンを永久に削除することだ。2021年以降、これらのバーンはBNBチェーンでの取引に費やされたガス料金(手数料)の一部を削除することに基づいている。ブロックチェーン追跡ツールによると、過去7日間で40万ドル(約6200万円)近くのトークンがバーンされた。 「BNBチェーンは、おそらく暗号資産(仮想通貨)業界で最も過小評価されているチェーンだ。その一因として、一部の層で反バイナンス・反BNBの意見が広まっていることが挙げられる」と、フロキの開発者「B」氏は述べている。「しかし、ファンダメンタルズという観点から見ると、BNBチェーンは構築するのに最適なチェーンの一つだ。高速で拡張性があり、非西洋諸国では最も多く使われているチェーンであると言っても過言ではない」。 BNBチェーンは、当初バイナンス・スマート・チェーン(Binance Smart Chain)として開発され、世界最大の取引所であるバイナンスが現在も開発と資金をサポートしている。 「我々は、まもなく公開予定のFloki Trading Botだけでなく、いくつかの他の製品についてもBNBチェーンを優先している。この取り組みは成果を生み出しており、現在フロキのBNBチェーン保有者はイーサリアムの5倍に上り、コミュニティの大半がこのチェーンを利用している」とB氏は述べている。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:BNB Chain Ecosystem Heats Up as Token Hits Lifetime High Above $710
CoinDesk Japan 編集部