天下り先有力候補 大学教員の採用実態「公募」でも実際は決定済み?
コネ採用、是か非か
この私大教授は、「公共政策系の学部や学科では官僚は実務経験があるので、学生もそういう人から教わりたいだろうし、著名なマスコミ出身者が教員に入れば学生も集めやすいので、そういった意味でコネ採用は必要。コツコツ博士課程から積み上げてきた研究者とは違う分野を受け持っていることが多いので、ポストを奪っていることもない」と話していた。 一方で、官僚から公募で大学教授に転じた経験のある神戸学院大の中野雅至教授は「自身の経験では、公募で実務経験が評価されることはあっても、官僚であることそのものが有利に働くことはなかった。公募の中には本当に一から選定する公募もある」と説明する。 しかし「局長級以上の人材が教授職などに就く場合は公募に応募して頭を下げて面接を受けるとは考えにくい。今回の文部科学省の場合も、どんなに能力がある人でも不透明な手続きとなったことが良くなかった。実績のある人でも、採用は今後透明性を高めていくべきだ」と話していた。