築50年団地ひとり暮らしのメリット・デメリット。6年住んだ今、「愛しさすら感じる」
築50年越えの団地でひとり暮らしを楽しむきんのさん(54歳)。母の介護がきっかけで都内のマンションから住み替えたので、最初は戸惑い、不便に思えたことも6年住んだ今では日常となり、愛しさすら感じつつあるそう。そこで、実際に暮らしてみてわかった古団地のいい所やダメな所、団地暮らしで変化したことなどをお聞きしました。 【写真】むき出しの排水管をタオルかけに
使いにくい間取りと設備の古さはマイナス点
玄関が狭い、お風呂場に脱衣所がない、押し入れやふすまが使いづらい、変な場所にコンセントや配管がある、設備が古い…。粗探しをしたらもっと出てきます。 私の場合は分譲団地なので変更可能なところは自分好みにリノベーションしました。玄関を広くし、トイレと洗面所をつなげて脱衣スペースもつくり、今は快適です。押し入れは使いづらかったので撤去、クローゼットを置いています。 リノベーションをしてお部屋はキレイにできても根本的な設備の古さはどうにもなりません。ここはあきらめるしかなく、なるべく負荷をかけないように暮らしています。
抜群の日当たりと風通し、植栽の豊さがプラス点
前に住んでいた都内のマンションは住宅地にあり、昼間でも薄暗く、窓を開けると向かいのお家の窓が目の前にありました。人目が気になり開けづらいうえに、ベランダで洗濯物を干しているとお向かいさんと目が合うことも。気まずいのでベランダにはなるべく出ず、休日はカーテンも閉めていました。 団地はどのお部屋も日当たりよく、窓からたくさんの光が入ってきます。窓の外は植物が豊かで、まるで公園の中に住んでいるみたいです。室内の眺めのいい場所にテーブルを置いて外の景色を楽しんでいます。窓を開けると爽やかな風が吹き抜けるのも気持ちいい。 古い団地は敷地面積に余裕があって、住棟と住棟との間に十分な距離があるのでそれほど人目を気にする必要もありません。外の景色を眺めたいのでカーテンはほぼ使わず、レースの暖簾に日差しの強い夏は布を吊って過ごしています。 冬は寒くて夏は暑いと言われる団地暮らし、場所にもよるとは思いますが、住んでみるとそう大変なこともなかったです。