「進次郎、頭いいじゃん!」 記者会見で好感度爆上がりの小泉氏、「進次郎構文」ディスりはどこへ…“失礼質問”を好機に変えられる人の特徴
このやり取りについては、石丸氏、山崎氏の両方に対して賛否の意見が見られた。 石丸氏に対して擁護する意見も多かったので、必ずしも評価を下げたとは言えないが、もう少し丁寧に対応していれば、“神対応”として評価を上げることもできたのではないかと思う。そうした対応は、石丸氏の信条やキャラクターにはそぐわないかもしれないが、政治家は「人気商売」でもあるので、「メディア受け」「メディア映え」はもう少し意識しても良かったかもしれない。
山崎氏のほうも、素直に自分の非を認めた点は良かったのだが、その後にSNSやメディアで言い訳めいた発言をしてしまったため、不要な論争を生んでしまったように見える。素直に「自分が不勉強でした。もっと勉強します」とだけ言ったほうが、好感度は高まったに違いない。 ■記者やメディアは敵にもなるし、味方にもなる 類似の事例で、逆に高評価を得たのが、今年4月に市川團十郎氏が「團菊祭五月大歌舞伎」の取材時に行った対応だ。
このとき、知識不足の記者から、要点が明確ではない質問を受けたが、否定する場合もおだやかな口調で対応し、質問の主旨が不明な点は情報を補足しつつ聞き返すなど、丁寧な対応を行った。この対応は、SNSでも賞賛されている。 筆者は、広告会社に勤務していたとき、広告主企業の広報・戦略PRの支援をしていたこともあるが、その際に再三聞かされていたのは、「記者やメディアは敵にもなるし、味方にもなる」「メディアを味方に付けるのが広報の役割だ」ということだ。
記者は意地悪な質問、揚げ足取りの質問をしてくることも多いし、悪意のある記事を書くことも多い。報道内容に関して、「偏っている」「不当だ」と感じることも少なからずある。だからといって、抗議をしたり、訂正を求めたりしたところで「報道の自由」を盾に突っぱねられるだけだ。 筆者がメディア対応に関して、他に聞かされてきたこととしては、 1. 記者も人間である(理屈だけでなく、感情に訴えることも重要) 2. 本当に相手にしなければならないのは、記者ではなく、その先にいる読者や視聴者である