岩屋毅外相「できるだけ早く訪中したい。第三国で会ってもいい」 石破内閣-新閣僚に聞く
岩屋毅外相が産経新聞などのインタビューに応じ、抱負や担当する政策について語った。主なやりとりは以下の通り。 --中国との関係をどう築いていくか 「中国、日本はこの地域の平和、安定、繁栄に極めて重要な責任を負っている。中国とは戦略的互恵関係を包括的にしっかり進めていくことが基本になる。両国間にはたくさんの懸案や課題もあるが、対話によって解決していかなければいけない。直接会って話すことが大事だ。できるだけ早く訪中したい。王毅共産党政治局員兼外相にも日本に来てもらいたいし、第三国で会ってもいい。そういう(直接対話の)機会は積極的に設けていきたい」 --北朝鮮がロシアに派兵した 「北朝鮮兵士のロシアへの派遣は、そのこと自体が国連安全保障理事会決議違反であり、国際法違反だ。強く非難しなければいけない。ましてや戦闘に参加することになれば、ウクライナ情勢はますます悪化し、国際社会はますます不安定になっていく。あちこちに影響が飛び火していく恐れもある。そのようなことにならないように、国際社会がしっかり働きかけをしていかなければいけない」 --外交実施体制をどう強化するか 「一番の基本になるのはやはり人だ。これまで在外公館については努力して増やしてきたが、最小限、最低限の人数での運営を余儀なくされている公館もある。事情の許す範囲で人員の増強は、しっかりやらなくてはいけない。外務省に限らず、官僚の中途退職、(採用試験の)応募が少なくなっている問題もある。働き方改革にも力を入れていく」 --石破茂首相が自民党総裁選でアジア版NATO(北大西洋条約機構)を提唱した 「アジア太平洋、インド太平洋に安全保障の何かしらの大きな屋根がかかった方がいいと私もずっと思ってきた。ただ、アジア版NATOというと、NATOをそのままアジアに持ってくるイメージになってしまう。それは一朝一夕にできるものではなく、まずは喫緊の外交、安全保障の課題に取り組んでいくと首相も述べている。私もそうあるべきだと思う」(原川貴郎)