国民・榛葉氏会見が荒れる 持論唱え続けるフリーにベテラン記者が苦言、会見で言い合いに
国民民主党の榛葉賀津也幹事長の1日の記者会見で、次の首相指名選挙で同党は立憲民主党の野田佳彦代表に投票すべきだとして持論を唱え続けるフリーの記者に対し、ベテランの記者が苦言を呈し、言い合いになる場面があった。会見で記者同士が言い合いになるのは極めて珍しい。 【写真】「もっと下に…下に」“半ケツ”状態でビラ配りをするボランティア女性 ■「国民をだました」に「政治の混乱目的でない」 国民民主党は1回目の投票も、過半数を得た候補がいない場合の上位2人による決選投票も、所属議員は玉木雄一郎代表に投票する方針を決めている。 このフリーの記者は、榛葉氏に対し、決選投票で玉木氏に投票することは、野田氏の得票が伸びず、結果として石破茂首相の続投を許すとして、「石破政権を延命させることに等しい。『野田(佳彦)』と書いて政権交代を果たさないのか。国民はだまされた」などと持論を展開。 これに対し、榛葉氏は参院側は与党が過半数を占めていることを挙げ、「だましていない。ずるがしこい与党なら野田氏に首相をやらせて、法案を1本も通さない。やっぱり野田政権ダメじゃないか、また自民党にかえって安定政権だ」などと語った。 フリーの記者は納得していない様子で、「なぜそれを選挙中に訴えないのか。石破政権を延命させると国民をだましたことになるじゃないか」と再び声を張ると、榛葉氏は「政治を混乱させることが目的ではない。(選挙では)各党と等距離で政策実現するといってきた。手取りを上げる政策実現を訴えてきた。野田氏を首相にするとは一回も言っていない」と反論した。 ■「やらせ記者」の言葉に反応 フリーの記者は「(野田政権と石破政権の)どちらが(国民民主の訴える政策を実現する)可能性が高いのか」と食い下がろうとしたが、会見に参加するベテランのフリーカメラマンの堀田喬氏が「質問する所だ。態度悪いよ。次に回せ」などと割り込んだ。 榛葉氏も「きょうはいい司会進行がいる」と冗談めかしたが、フリーの記者が堀田氏に対して「やらせ記者」と言うと、顔色を変えて「(堀田氏に)ちょっと失礼じゃないか。やらせ記者っていうのはダメだよ。それぞれの立場で取材しているんだから。同業者に対して、やらせというのはダメだ」と苦言を呈した。 一方、堀田氏はフリーの記者に対し「時間も限られているんだよ。常識を守れ」というと、フリーの記者も「時間を邪魔しないでください」と反論。
会見場の後方で言い合いになっている状況に、榛葉氏は「えらい展開になった。(今回初めて出席した記者は)来週からやめようかってなる」と場を収めようとした。ただ、フリーの記者は、会見直後も「国民だまし党と呼ばれるじゃないですか。国民自民党と呼ばれる」などとしつこく声を上げていた。