どのくらい払ってる?子どもの教育費は、世帯年収の何パーセントが目安?
「補助学習費」とは、家庭学習で使うドリル代や通信教育費、塾代など。一方「その他の学校外活動費」とは、サッカーやピアノといった習い事やボーイスカウト・ガールスカウト、家族でのレクリエーションなどの費用を指します。 小学校までは「その他の学校外活動費」の費用が高かったものの、中学校以降は「補助学習費」が高くなっています。大切なのは、中学校以降は公立・私立にかかわらず、学校教育費以外に年間30万円以上かかるという点です。 上表とご家庭の塾代や習い事費を見比べてみてください。一般的に見て、学校以外の教育費をかけすぎなのかどうかが判断できるでしょう。 子どもの成長とともに教育費も上がっていきます。小学校のころからコツコツ貯蓄を行い、習い事や塾代には上限を決めておくのがおすすめです。 塾や習い事といった学費以外の教育費の上限は、先に「子どもが大学入学までにいくら貯めたいから、月々支出できる金額はいくら」と逆算して考えるのがコツ。 たとえば、小学1年生から大学入学までに400万円貯めたい場合、月々の貯蓄額は…… 400万円÷12年÷12か月=約2万8,000円 手取り収入から教育費の貯蓄約2万8,000円を引き、生活費との兼ね合いを考えながら月々に支払える塾代や習い事代を決定します。 そうすることで、小学校・中学校・高等学校で塾代や習い事にお金をかけすぎてしまい大学入学時に貯蓄が足りないという事態を避けられるでしょう。 大学進学にかかり、かかる費用の目安は、以下の記事をご確認ください。 【専門家監修】大学の学費はいくら必要?文系と理系・国公立と私立別の目安
【Q&A】習い事、大学進学……教育費の気になる疑問にお答え!
最後に、教育費や習い事にまつわるさまざまな質問にお答えします。 【Q.子どもが医療系進学希望! 親ができることは?】 A.まずは、大学進学時までに貯蓄できる金額を計画しつつ、支出を抑えましょう。 医歯薬学系は、国公立大学ならともかく、私立大学に進学した場合、高額な学費を払わなければなりません。しかも6年間の通学後、国家試験に合格する必要があります。 習い事などを小さいころからさせてあげるのもよいですが、習い事をたくさんした結果、大学進学をすべて教育ローンや奨学金でまかなうことになると返済が大変です。大学進学時までにできる限り貯蓄を進めましょう。 【Q.大学無償化や給付型奨学金もあるから、大学費用は貯めなくても大丈夫?】 A.大学無償化や奨学金は対象外になる可能性もあるため、できる範囲の貯蓄が大切 現段階で、大学無償化や給付型奨学金には条件があります。対象外になる可能性もあるため、長期間かけて地道にコツコツ貯蓄しましょう。 子どもを大学まで進学させる場合、どうしても奨学金を借りざるを得ない状況になるかもしれません。ただ、奨学金は子どもが進学後に受給できるよう「予約」するという方法ですから、高校生の時の塾代や受験料、入学金などには間に合いません。 子どもが小さいうちからできる簡単な貯蓄方法は…… ・児童手当1万5,000円(3歳以上1万円)は使わず積み立てておく ・子どもたちが親戚から受け取ったお祝い金は貯めておく などがあります。地道に積み立てていきましょう。 教育ローンを借りる時には、保護者のかたが契約者になります。保護者のかたが複数のローンを組んでいたり、返済状況が悪かったりすれば、低金利の国の教育ローンではなく、民間の高い金利の教育ローンしか借りられない可能性もあります。 「借りる」というのは最後の手段にして、「長期間かけて地道にコツコツ貯蓄する」ことを考えましょう。時間を味方につけて、教育費を準備するのがおすすめです。 【Q.プログラミングや英語……保護者が教えられない時は習い事でカバーするべき?】 A.無理をしてまで、「必要だから」と英語やプログラミング対策を考える必要はないでしょう。適性を見極めつつ、費用対効果を考えることが大切です。 教育費はあくまでも学費の準備をベースに考えつつ、大学受験時期に間に合うよう貯蓄することが原則です。保護者のかたが教えられないからといって、なんでも習わせる必要はないでしょう。 今は、Web上で動画が公開されていたり、現役大学生が教えてくれるサイトがあったり、勉強したいという気持ちにこたえてくれるコンテンツがたくさんあります。適性を見極めつつ、費用対効果を考えながら、子どもの習い事を決めるのがおすすめです。