刑務所の前で「出待ち」を毎朝続けるひとりの男性、何をしている? 「刑務官はいい顔をしないが、やめられない」同行して分かった理由と覚悟
利用者も一筋縄ではいかない人たちだ。出所後も犯罪者との交友関係が切れなかったり、薬物やアルコール依存が続いたり…。 生活になかなかなじめない人もいた。解離性同一性障害がある男性は当初、ほぼ無言でコミュニケーションを図ろうとしなかった。刑務作業で鶴を折っていたことから、母親の悌子さんが「一緒に千羽鶴を折って神社に奉納しませんか?」と声をかけ、次第に談笑できる関係になったという。 予期できない出来事ばかりだが、事業は少しずつ、確実に前に進んでいるように感じる、と松浦さんは言う。 「日に日に気持ちがつながっていくのが分かるんです。当初は、この人達をどうにかしてやらなあかんって気持ちばっかり先行してたんですが、今では『松浦さんのためやったら、僕なんでもやります』と歩み寄ってくれて、僕のこともみんなが支えてくれている。もちろん、けんかもしますよ。毎日、本気でぶつかってます」 ※読者からの感想や情報提供などを募集しております。
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