【フィギュア】11年ぶり出場37歳織田信成が開幕前日に号泣「ここで泣くつもりじゃなかった」
フィギュアスケートの全日本選手権は20日に大阪・東和薬品RACTABドームで開幕する。19日に会場で公式練習が行われ、男子で11年ぶり12度目の出場を決めた元五輪代表の織田信成(37=大阪スケート倶楽部)が号泣する場面があった。 「今日初めて、『試合頑張って』って言われて…」。取材エリアで振り返ったのは、自宅を出るときの長男とのやりとり。13年に引退した際には、「2、3歳とかだったので、アイスショーもほとんど来たことなく、そのまま大きくなった。スケートしてる姿も見せたことないと思う」。その愛息子からの激励だった。思い出すと、一気に目頭が熱くなった。 「ちょっと待って! なんで泣いてるんだ」。思わず自分で突っ込みながら、「ここで泣くつもりじゃなかった」と声を絞り出した。「家族も応援してくれてる。精いっぱい頑張りたい」と固く誓った。 今季で2度目の引退を決めている。「全日本に出るの今回が最後。膝と腰がもうもたもたないで今年が最後にはなるんですけど」と明かす。4回転ジャンプに挑み続けてきた覚悟、そして最後の雄姿を、家族、そして後輩たちにも届けたい。この日のショートプログラム(SP)の曲かけ練習では、4回転-3回転の連続トーループ、トリプルアクセル(3回転半)、3回転ルッツの全てで着氷した。「(フリーで)最終グループに入るぞっていう強い気持ちで、(SPは)ノーミスの演技をしたい」と力を込めた。