ヤクルトはシーズン中の投手大改革が実った優勝やった。オリックスはホンマに夢のあるチームに変貌したよな【岡田彰布のそらそうよ】
思い切った高津監督の改革断行の勇気がすごい
セ・パともに昨年最下位のチームが優勝。ヤクルトは奥川[右]や高橋などの若手をうまく起用し、オリックスは大エース・山本[左]などの投手陣がうまく機能した。やはり「野球は投手力」を、認識したシーズンやった[写真=BBM]
時が一気に動いた……って感じやった。セ・パともに、最後の最後まで分からなかったリーグ優勝の行方。それが10月26日にセ・リーグが、27日にパ・リーグが決着の時を迎えた。頂点に立ったのが、ともに前年最下位のチームだというから驚きである。みんなが言う「下克上」。いや、それ以上のインパクトだ。こんなことが起きる。それもプロ野球。ホンマ、存分に楽しませてもらった。 まずヤクルトだが、オレはあらためて「野球は投手力」ということを再認識させてもらった。シーズンに入る前、ヤクルトの評価は低かった。ほとんどの評論家は最下位と予想。オレもそう感じていた。実際、2月の沖縄キャンプを生で見たとき、このチームが持つ「打高投低」の特徴を感じた。打線はいい。山田(山田哲人)、村上(村上宗隆)、青木(青木宣親)と実力者がそろい「あとは外国人がどうか」(小川淳司GM)とされたがオスナ、サンタナが、いわゆる実戦派で、リーグでトップクラスの力を備えた。 ところが肝心の守りよ。シーズン当初、先発は……と名前を挙げると小川(小川泰弘)、石川(石川雅規)でパタッと止まる。それほど手薄やったわけです。だからヤクルトの評価は低い。それを裏付ける開幕スタートやった。阪神に3連敗を食らい、やっぱり……と思わせた。 そこからチームとして様変わりが始まる。投手出身の高津(高津臣吾)監督だからか、投手陣が整備され、役割分担を明確にし・・・
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週刊ベースボール