伊東良孝地方創生担当相「万博は地域活性の絶好のチャンス」 石破内閣-新閣僚に聞く
伊東良孝地方創生担当相は27日、産経新聞などのインタビューに応じ、地方創生などについて語った。主なやりとりは以下の通り。 ――石破茂政権の看板政策である「地方創生2・0」をどう進めるか 「(年内に取りまとめる)基本的な考え方は、安心して働き暮らせる地方の生活環境、東京一極集中のリスクに対応した地方分散、付加価値創出型の新しい地方経済、デジタル・新技術の徹底活用、国民的な機運の向上の5点にそって進める。年明け以降、これを土台として現場の声を聞きながら議論を深め、今後10年間で集中的に取り組む基本構想策定につなげる」 ――地方創生交付金には、ばらまき批判もある 「地方創生の交付金は意欲ある自治体の後押しが基本だ。ばらまきといわれないよう、地域で知恵を出し合い、KPI(業績を評価し管理するための定量的な指標)などで目標を共有する必要がある」 ――農林水産業の高付加価値化にはどう取り組むか 「地方経済の成長は農林水産業の振興が重要だ。地方のニーズやさまざまな意見を踏まえ、農林水産省とも連携しながら、しっかり検討を進めたい」 ――沖縄北方担当相として北方領土問題への思いは 「近年の日露関係の悪化で、ビザなし交流や(元島民らがビザなしで北方四島を訪れる)北方墓参など、全てストップしており大変残念だ。北方墓参に重点を置いて、事業の再開を強く求めていく。また、日露関係が冷え切った状態では北方領土の返還運動自体が少し低調になるのではないかと心配だ。若い世代の関心の喚起と理解の促進が重要だ」 ――万博相として「大阪・関西万博」を地方創生にどうつなげるか 「万博は大きな人流創出の機会であり、全国各地にとって地域を活性化する絶好のチャンスでもある。インバウンドの地方への誘客、ビジネスマッチングの推進などを進めたい。万博への関心を高め、全国的な機運を盛り上げたい」 (聞き手 大島悠亮)