残留か移籍か…阪神・大山悠輔、FA注目の中で異例の「ファン感」出席へ その他の球団行事にも参加予定
国内フリーエージェント(FA)権を行使した阪神・大山悠輔内野手(29)が23日に甲子園で予定されている「ファン感謝デー」に参加することが18日、分かった。阪神は4年総額16億円規模の条件で残留交渉し、巨人も獲得調査中。行き先が〝白紙〟の段階では自粛する選手が多いだけに異例の行動。虎のユニホームに袖を通す。 【写真】誕生日祝いのサプライズを受ける大山「僕より、奥さんがやりたいことを」 大山が虎党の前に現れる。甲子園のグラウンドに立つ。何が語られるのだろうか。タイガースへの愛着なのか、それとも-。23日のファン感謝デーに参加する予定であることが明らかになった。 複数の球団関係者が大山の参加を認めた。長いシーズンを終えた選手たちがファンに感謝の思いを告げる一日。さまざまなイベントが用意され、限定でハイタッチ会もある。真剣勝負の公式戦とは異なり、ファンとの〝距離〟が最も近くなる日。国内FA権を行使した大山がそこにやってくる。しかも、ファン感謝デー以外の球団行事にも顔を出す予定だという。 近年のFA史をひもとけば異例の行動だ。2012年は平野恵一がFA権を行使したため、参加を自粛。17年は大和も欠席した。その後、平野はオリックスに、大和はDeNAにそれぞれ移籍。14年に海外FA権を行使し、メジャー挑戦をもくろんだ鳥谷敬も姿を見せることはなかった。16年のオリックス・糸井はファン感謝デーに参加したが、それは阪神移籍を表明した後。熟考中の段階で参加したのは13年の久保康友(のちにDeNAへ移籍)ぐらい。それまでに結論を出すのか-。 13日にFA権行使を宣言した大山はこの日の午前中に甲子園のクラブハウスを訪れた。FA宣言後は公の場に出ることを控えていたが、今回も報道陣の前に姿を見せることなく、帰路についた。 阪神は今季の年俸2億8000万円から大幅増の4年総額16億円規模を提示し、残留交渉をしている。巨人はこれを上回る5年以上で総額20億円以上の大型契約を準備しているもよう。FA史上最大のTG攻防戦。交渉解禁となり、大山は契約した代理人と意見交換しているとみられるが…。 2017年に白鷗大からドラフト1位で入団し、プロ8年間で137本塁打を放った大山はFA宣言にあたり「いま自分がどういう風に思ってもらえているのか、他球団からの評価が聞きたいのが一番の理由」と語っていた。決断の期限についても「しっかり納得した決断をしたい。時間というところに決まりはない」と強調していたが、阪神も巨人も大山の動向次第で編成が左右されるため一刻も早く答えが知りたいのが本音だろう。