今年最高の花「日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2023」が決定!鉢物部門は話題の進化系シクラメンが受賞
●ブッドレア「パグスター アメジスト」/愛知県 ハクサン 樹高、株幅ともに約60cmとコンパクトな樹形の新しいタイプのブッドレア。花壇だけでなく、鉢植えでも楽しむこともできます。アメジスト色の花穂はふっくらとボリューム感があり、数も多く存在感たっぷり。特徴ある花穂がランダムに咲くコケティッシュな姿は、花がらをあまり目立たせないほど。審査講評では「新枝咲きで何度も繰り返し花を長く楽しめるが、株のまとまりをくずさないのは大きな利点だろう。耐寒性、耐暑性にすぐれ、日本全国で栽培可能。ステムが強く、枝折れしにくい」との評価を得ました。観察期間中は、従来のブッドレアのように、芳香や蜜にチョウが引き寄せられる姿も見られたとのこと。耐暑性も高く、耐寒性は-28℃で日本全国で栽培可能です。
●ペチュニア「サフィニアプチ さくらもこもこ」/東京都 サントリーフラワーズ まるでサクラのような極小輪の花弁と、もこもことしたぎゅっとまとまる草姿が特徴のペチュニアです。審査講評では「観察中にピンチは行わなかったが、花数も多く、蒸れもなく連続開花していた。耐暑性が高く、花がらも目立たず、メンテナンスが簡単なことも評価できる。とりわけ、屋根付きのハウスの中での観察は、鉢を覆うようにこんもりとしたパフォーマンスが見られた。花が小さくかわいらしいこともあり、ガーデンなど修景用というより、近くで観賞するコンテナ植えにお薦めしたい」との評価を得ました。観察期間中、夏でも花色は退色しなかったとのこと。コンパクトタイプのペチュニアは株元が蒸れやすく、梅雨時期に枯れ込むことが多いのですが、「暑さ・蒸れに強い品種を開発・選抜できたことは困難でしたが面白くもありました。今後は花色展開を目指しています」と開発者からのコメントも。
《切花部門》最優秀賞
●トルコギキョウ「エグゼアンティークピンク」/群馬県 カネコ種苗 切花部門では、アンティークカラーで、豪華なフリンジ咲きのトルコギキョウが最優秀賞を受賞しました。人気のベージュ系の従来品種「ウェーブクラシカ」よりも赤みが強く、シックでありながら華やかさもあり、時流にマッチした雰囲気が見事。色目に微妙な揺らぎがある点も評価を得ました。フリンジ咲きの雰囲気のあるアンティーク系の花色は、近年ブライダルを中心に人気が高まっているとのこと。くすみ系カラーは用途のシーンを選ぶ面がありますが、切花・鉢物の審査会では、市場関係者の人気投票でも第1位となりました。
全受賞品種リストと受賞品種解説は、ジャパンフラワーセレクションの公式サイトで見ることができます。