リアム・ローソンこそレッドブルに必要なF1ドライバーなのか? motorsport.comの海外F1ライター陣の見解
■レッドブル直接起用ならリカルドへの不満は解消されたかも- アレックス・カリナカス
レッドブル陣営のPR戦略には不思議なモノがある。シンガポールGPがリカルドのF1ラストレースになることはパドックの誰もが知っていた。多くのジャーナリストたちが、「さようなら、グッドラック」と言わんばかりにリカルドの写真を丹念に選んでいた。 コンストラクターズランキング6位と賞金数百万ドルをかけてハースとスリリングなポイント争いを繰り広げていることを忘れてはならないRBにとっては、確かに気が散ることではない。しかしローソンとリカルドの交代を前もって発表していれば、「発表するまで分からない」などという馬鹿げた茶番劇をせずに済んだはずだ。 しかしレッドブル陣営にはもっと良い選択肢があった。リカルドがペレスの代わりとして、シニアチームに復帰するチャンスを棒に振ったのは明らかだ。ペレスの代わりにローソンを即座に投入し、RBとそのスポンサーをリカルドで満足させることは、クビよりもはるかに良い解決策だ。 レッドブル陣営は今、誰をシニアチームに昇格するのかという計画を立てることができる。仮にフェルスタッペンが本当にチームを離脱するのであれば、2026年に向けてローソンか角田を起用したり、メルセデスのジョージ・ラッセルのような外部ドライバーを獲得したりすることも可能だろう。 ペレスは2025年のシートもまだ確約されたわけではなく、チームリーダーを務める可能性は低い。 しかし、負傷したリカルドの代役として角田を上回った(予選では後れを取ったが……)2023年の5レースは、レッドブル陣営にとってローソンの実力を知るには十分ではなかったのだろうか? レッドブル陣営は2022年にニック・デ・フリーズをウイリアムズから代役で出場した1戦のみで評価。翌年には当時のアルファタウリでデ・フリーズを起用した。 もちろん、それが裏目に出たからこそ、レッドブル陣営は慎重になっているのかもしれない。しかし2026年を前にして、氷のようにクールなローソンがフェルスタッペンとすぐにマッチアップしなかったとしても、少なくともレッドブル陣営はもっとすぐに気づくべきだった。不調のペレスを起用し続けているのと何ら変わりないのだ。 これまでと同じことをやっても何も得をしていない。ただ間違ったドライバーを放出しただけだ。
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