首相肝いり「防災庁」 準備室設置も 官僚「先行きどうなるか」
石破茂首相の肝いりの「防災庁」の立ち上げに向けた準備室が1日、設置された。各地で相次ぐ災害対応における司令塔の機能が期待されるが、総選挙での与党の過半数割れで、先行きは見通せない。 【写真】避難所を視察する石破茂首相(中央)=2024年10月5日午後4時52分、石川県珠洲市、代表撮影 首相は1日午後、内閣府であった準備室の発足式に出席。設置準備を担当する赤沢亮正・経済再生相とともに看板をかけ、「平時から不断の備えを行う。エキスパートの方々をそろえた防災庁を設置したい」と笑顔を見せた。職員ら約20人への訓示では、「防災業務の企画立案機能を抜本的に強化することが必要不可欠。政府の災害対応をリードする司令塔としての役割も期待している」と力を込めた。 防災庁(防災省)の設置は首相の長年の持論で、自民党総裁選や衆院選でも一貫して訴えてきた。衆院選が投開票された10月27日、民放のインタビューで「政権として成し遂げたいこと」を問われ、「喫緊は防災省。人員にしても予算にしても格段に上げていかないといけない」とこだわりを見せていた。
朝日新聞社