杉田水脈氏「先生の愛車に乗った」高市早苗氏との“結束アピール”も保守派“極悪同盟”の支持離れ続く
自民党派閥の裏金事件で党役職停止6カ月の処分を受け、先の総選挙での出馬を見送った旧安倍派の杉田水脈前衆院議員。来年夏の参院選全国比例で党公認を目指すことを公表している。その杉田氏が10月29日、自身のYouTubeにショート動画を投稿した。 【画像】杉田水脈氏がスープラのハンドルを握る 《選挙応援に行った時に、高市早苗先生の愛車・スープラに乗せていただきました》 という言葉とともに、赤い革張りの運転手に座った杉田氏は、 《私も93年くらいにですね、セリカのGT-FOUR、ミッションに載っていまして、お腹に来る加速が大好きで、はなが長いクルマに乗っていた》 と、自身もかつて“セリカ族”だったことをご機嫌に語った。 「前々回の総裁選では、推薦人として高市さんと全国を回った杉田さんですが、今回は候補者討論会が中心だったこともあって、自身のSNSアカウントから高市さんの情報を拡散する役割に徹していました。 結果的に、高市早苗前経済安保相は総裁選で健闘するも敗れ、杉田氏は立候補の辞退に追い込まれましたが、2人の結束は強いですよ。今回の投稿も、結束をアピールする目的でしょう」(政治部記者) 総裁選でも2人は強い“絆”を発揮したという。 「杉田氏は総選挙で、公認を外された萩生田光一氏の選挙区に応援で入る一方、全国の選挙区を飛び回っている高市氏に代わり、選挙カーで高市氏の選挙区内を回りました。まさに一蓮托生というか、党内で“ヒール”の立場の高市氏と杉田氏のタッグは、かつての全女で言うなら“極悪同盟”ですね」(同前) 保守派の2人は支持を次々と失っている状態だという。 「高市さんを総裁選で推薦した議員の11人が衆院議員でした。しかし、杉田さんを含めうち7人が、今回の選挙で議席を失っているんです。結果的に党内での求心力が大幅に落ちています。仮に石破政権が来年の参院選までもたず、再び総裁選をおこなうことになったとしても、推薦人を借りざるを得なくなるでしょう。杉田氏と高市氏のタッグを冷めた目で見る人は多いですよ」(同前) 2人を冷遇しているのが、森山裕幹事長だ。 「そもそも杉田さんに引導を渡したのが森山幹事長ですからね。今回の衆院選に出馬しても、比例名簿では下の順位になるから諦めるべきだと、杉田氏のことを諭したようです。さらに来年には参院選があるから、そこに備えた方がいいと伝えたようですね。杉田さんはこれを受け入れたようですが、参院選での全国比例の公認が確約されたわけではありません。杉田さんも置かれた状況はわかっているようです。 例えば同じ高市さんの側近として知られ、落選した高鳥修氏のように、党執行部批判を繰り返すような行為は控えていますからね。 とはいえ、総裁選で党員・党友票をもっとも獲得したのは高市さんです。“極悪同盟”を冷遇しすぎると、むしろ党執行部に反発が及ぶ可能性がある。非常に悩ましい展開ですね」(同前) 自民党そのものが支持を失っているわけだが……。