「世界一の選手」を目指す佐々木朗希が選ぶ球団は
まさに“水面下”でプロセスが進んでいるようだ。ロッテからポスティングシステムでメジャー移籍を目指している佐々木朗希投手(23)は12月9日に渡米し、ロサンゼルス近郊に滞在しながら、移籍先を熟考していた。
「一度しかない野球人生で後悔のないように、マイナー契約からはい上がって世界一の選手になれるよう頑張ります」
交渉が解禁された12月10日には、海を渡る決意のコメントをロッテ球団の広報を通じて発表した。獲得を望む球団は、プレゼンテーション資料を佐々木サイドに送り、選抜された数チームが佐々木との直接面談に臨む、という流れだ。
代理人を務めるワッサーマンのジョエル・ウルフ氏(54)によれば「彼はクリスマスの前に休暇で日本に帰る予定。おそらく1、2週間は日本に滞在する。そして、彼が米国に戻って、いくつかの都市を視察するか、あるいは球団と直接ミーティングをするかを話し合って決めるだろう」と説明している。
米メディアによるとここまで佐々木と直接、面談を実現させた球団はヤンキース、メッツ、カブス、レンジャーズ、ホワイトソックス、ジャイアンツの6球団とされる。有力候補として挙げられるドジャースとパドレスは、面談の機会があったのか不明だ。もしかしたら、その2球団は書類選考と“1次面接”を経ずとも“シードチーム”として次回の再渡米時に面談をする予定なのかもしれない。
今オフ最大の注目だったフアン・ソト外野手(26)がメッツと15年総額7億6500万ドル(約1147億5000万円)で契約。次の目玉は佐々木で劇的な交渉の進展は、年明けの再渡米時を待つことになる。佐々木は25歳未満のMLBドラフト対象外選手のルール上、契約は1月15日以降。しかし、就労ビザ申請の都合上、契約可能日から数日以内で決着はつくはずだ。MLBでのフリーエージェント(FA)ではないため、佐々木は今回契約する球団と基本的には、FAになるまで6シーズンを過ごさなければいけない。ロッテ入団時は、ドラフトくじ引きという運と縁に委ねらえた。今回は、実質的には佐々木に選択権がある。