錦織圭、ウィーン大会初戦は世界18位ドレイパーに惜敗。パリ五輪の雪辱はならず…<SMASH>
男子テニスツアーのATP500シリーズ「エルステ・バンク・オープン」(10月21日~27日/オーストリア・ウィーン/室内ハードコート)は22日に大会2日目を迎え、シングルス1回戦に度重なるケガからの完全復活を目指す元世界ランク4位の錦織圭(現141位)が登場。第7シードのジャック・ドレイパー(イギリス/同18位)と対戦したが、6-7(5)、5-7で敗れ、2回戦進出はならなかった。 【動画】「エルステ・バンクOP」2日目のハイライト。錦織VSドレイパーは4分15秒頃から 錦織のエルステ・バンクOP出場は準優勝した2018年以来6年ぶり。今大会には本戦ワイルドカード(主催者推薦)で参戦し、初戦では今夏のパリ五輪1回戦で敗れた22歳のドレイパーと顔を合わせた。 錦織は開始直後の第1ゲームからサーブ&ボレーを仕掛けるなどアグレッシブにプレー。安定したサービスキープを見せる一方、リターンゲームでは相手のセカンドサービスを積極的に叩いてプレッシャーをかけていくが、要所でドレイパーを崩せずブレークチャンスを作れない。それでも迎えた第8ゲームでは、30-0から錦織が3ポイントを連取してこの日初のブレークポイントを取得。次のポイントで相手のダブルフォールトを誘ってついに均衡を破る。 ところがサービング・フォー・ザ・セットとなった直後の第9ゲーム、今度は錦織が30-0としてから突如ミスを連発し、痛恨のブレークバックを献上。その後は両者共にキープを続けてタイブレークにもつれ込んだ。ここでは錦織が先にミニブレークを奪ったものの、ドレイパーも粘りを見せて互いに譲らない展開に。5-5まで競った錦織だったが、11、12ポイント目を連続で落とし、接戦の末に第1セットを奪われた。 再び一進一退の攻防が繰り広げられた第2セット、錦織は第4ゲームで自身の度重なるミスからブレークポイントを握られるも、これを何とか凌いで食らいついていく。だがその後もドレイパーの強烈なサービスや堅いディフェンスに苦戦し、主導権を握れないまま終盤へ。キープ合戦となり、このまま2度目のタイブレークへ突入するかと思われた。 しかし迎えた第12ゲームでは錦織が再び30-0からミスを重ね、デュースサイドからのワイドサービスも読まれてドレイパーにマッチポイント。1本は凌いだものの、最後は錦織のフォアがロングアウトとなり、1時間36分で力尽きた。 2回戦では今大会限りで引退する元世界3位のドミニク・ティーム(オーストリア/現318位)と対戦する可能性があった錦織。だが両者共に初戦で敗れたため、残念ながら2人の最後の対決は実現せず。この結果、ティームは約13年の輝かしいキャリアに幕を閉じた。 文●中村光佑
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