25年に大化けの気配漂うヤクルトの194センチ右腕 勝ちパターンの一角に【プロ野球12球団ブレイク候補】
ヤクルト自慢の“育成の星”となりつつある。丸山翔大投手(26)に大化けしそうな気配が漂う。2020年育成ドラフト4位で入団。23年は22登板で防御率4・05だったが、昨季は9月23日のDeNA戦(横浜)でプロ初勝利を挙げるなど27登板で1勝、5ホールド、防御率0・57をマークした。 既に兆しは見せているが、ポテンシャルはこんなものではないだろう。194センチ、90キロ。「大正生まれで164センチあった」という曽祖母譲りの恵まれた体格から繰り出す150キロ超の直球とフォークでスタイルで頭角を現してきた。 大学4年時には安定した収入を見込める大手自動車メーカーの内定を蹴って、プロに進んだ。マウンドに上がりピンチをしのぐと感情をむき出しにする負けん気の強さも魅力の一つだ。伸び盛りの26歳は「チームに必要な投手になりたい。終盤のいいところを投げたいという思いもあるので、そこを任せてもらえるように」と、勝ちパターン入りの野望を抱く。 「1年間通して1軍で投げることができなかったことが、一番悔しい。25年はシーズン通して1軍で投げられるように、このオフを過ごしていきたい」との思いを背負い、今オフは田口とハワイで自主トレを行う。 今季の目標は「55試合」とあえてハードルを高く設定したのは自分を追い込むためでもある。昨季、チームで55登板以上は大西と木沢の2人だけ。実績のある田口、清水やシーズン途中から抑えに回った小沢らとの競争も待ち受けるが、割って入るだけの資質はある。今年のシーズン後には記者の見る目が正しかったと証明してほしい。(ヤクルト担当・長井 毅) ◆丸山 翔大(まるやま・しょうた)1998年8月22日、福岡生まれ。26歳。小倉工から西日本工大を経て20年育成ドラフト4位で入団。194センチ、90キロ。右投左打。今季年俸1400万円(推定)。
報知新聞社