「30代で年収3000万円以上の人」が普通の人の「12倍」多くやっていること
私自身の転職の話をしますと、KFCからウォルト・ディズニー・ジャパンに転職した際には、エグゼクティブ・ヴァイスプレジデントからただのヴァイスプレジデントにタイトルが2段階も下がってしまいました。しかし、KFCとウォルト・ディズニー・ジャパンでは、会社のブランドランクがディズニーのほうがはるかに上でしたので、私は年俸も上がり、タイトルダウンを許容できたということです。 このように、転職先を決める時には、自分のタイトルがどうなるのか、会社のブランドランクはどうなるのか、年俸はどうなるのかという3つの基準を相対的に考慮に入れる必要があります。 ● 転職する時に念頭に置くべき 4種類の社長のタイプ また、社長のタイプも重要です。私は以前、ウォルト・ディズニー・ジャパンのすべてのディビジョンを統括していたこともあり、300社ほどの上場企業の社長とお会いしました。その経験から、私は社長のタイプは大きく分けると4種類になることに気づいたのです。 このことについて自著『外資の流儀 生き残る会社の秘密』(講談社現代新書)では、
第1のタイプは、自ら起業して会社を大きくした「起業社長」です。ソフトバンクの孫正義さん、楽天の三木谷浩史さん、私の高校時代の同級生であるツタヤの増田宗昭君などが該当します。創業者であるお父さんの会社を一新し、急成長させたユニクロの柳井正さんもこのタイプに入るでしょう。 第2のタイプは、いわゆる「プロ経営者」です。ジョンソン&ジョンソン、カルビーからライザップに転じた松本晃さん、日本コカ・コーラから資生堂に転じた、私の大学の後輩にあたる魚谷雅彦さん、ローソンからサントリーに転じた新浪剛史さんなどが該当します。 と述べています。なお、松本晃さんは現在退任されています。前掲書では続けて、 第3のタイプは「サラリーマン社長」です。サラリーマンとして普通に入社し、そのまま出世して社長に就任した人たちです。旧財閥系や歴史的な大会社にこのタイプが多い傾向があります。このタイプの社長の特徴としては調整型が多く、社内の派閥に属してその内部で勢力を伸ばし、最終的にOBなどの重鎮から指名されるケースが往々にしてあります。 そして第4のタイプが、中小企業をはじめ、日本企業ではもっとも数が多いとされる「世襲社長」です。オーナー家の跡取りとして生まれ、幼いころから社長を承継するものとして育てられた人物です。このタイプの社長は、会社を潰さないように堅実な経営をする方が多いようです。