スーパーやコンビニでスイーツを買う時代、銀座コージーコーナーや不二家はどう生き残る?
目指したのは、「コージーコーナーだとはだれが見てもわからないブランド」
「銀座コージーコーナーは2023年に創業75周年を迎えたが、80年、100年を見据えてさらなる成長を図るために、『これまでと違う新たな挑戦』が必要だと考えた。 いわゆる老舗と言われる会社をどうやって成長させていくべきなのかを考えた時、まずコージーコーナーを1回立ち止まって見つめ直すことが必要だと考えた」(木村氏) だが社会人となってからはコージーコーナー一筋だった木村氏は、自らのブランドを客観的に見ることに不安があった。そこで頼ったのが、パッケージデザイングラフィック株式会社ヘルメス。ハーゲンダッツやカルビーを始めとした2,500社を超えるクライアントのパッケージデザインを経験している同社とともに、コンセプトやデザインを練り上げた。 目指したのは、“老舗からの脱却”。『今までの延長線上であってはいけない』『コージーコーナーだとはだれが見てもわからないブランドを創ろう』ということを言い続けた。「決して自己否定しているわけではなく、これまでのスイーツのイメージを打ち破るような新しい挑戦が必要だと考えた」と木村氏は振り返る。 木村氏は「完成した3ブランドを最初に見た時は、ワクワクした。銀座コージーコーナーの新しい顔として、次世代を担うブランドに育てたい」と語る。コージーコーナーらしくなさ、これまでのスイーツのイメージを変えるような3ブランドはどんなものなのか。
職人をイメージした高級ブランド「SAVOIRFAIRE(サヴォアフェール)」
一つ目のブランド「SAVOIRFAIRE(サヴォアフェール)」とは、フランス語で靴やバッグなどのメゾンの職人技の意味。その言葉どおり、身につけることで気分が高揚するハイブランドのアイテムのようなお菓子をイメージした、銀座コージーコーナー史上、ギフト用最高級ブランドだという。する。会社での贈り物や大切なご挨拶など、フォーマルなシーンのギフトにおすすめとのこと。 キャッチコピーは「パティシエのインスピレーション その輝きをひとくちに。」 ふんわりフィナンシェ「モワルーズフィナンシェ」4個とタルトタタン4個を詰め合わせた「dignite(ディニテ)」(4,104円※税込み、以下同)などを販売 パッケージはパールのようなグラデーションで、上質感のある「光」を表現。半月型のパッケージは、「シャティーモンターニュ(焼きモンブラン)」を詰めた「eclair<エクレール>」で、エクレールの名前の由来である雷イメージしたという。 後編では、残り2ブランドについて紹介していく。 取材・文/桑原恵美子 取材協力/銀座コージーコーナー
@DIME編集部