美人女医は「たった4日」で代議士候補に 自民党比例単独名簿は「女性と若者を相当意識している」
「人の温かさを知りました」
もう一人、どこかで見たその顔は、元タレントの森下千里(ちさと)さん(43)である。前回の総選挙では、立憲民主党の安住淳(あずみじゅん)元財相(62)が圧倒的な強さを誇り「安住王国」と呼ばれる宮城5区で、「王」に敗れた。比例復活もかなわず、悔しくて涙が止まらなかったという。 今回は、選挙区割りの変更で、比例東北ブロック単独2位に。引き続き宮城県で3年間、活動を続けてきた。 「芸能人の頃は一人暮らしで、孤独を感じることもありましたが、今はサポートをしてくれる母も一緒ですし、なにより宮城の人たちが家族です。人の温かさを知りました。地方創生に取り組みたいと思っています」 と、バラエティー番組では聞くことのできない、極めて真面目なメッセージ。3年間の地元での活動の真価が問われる。 裏金問題の影響で結局、自民党比例単独候補は、新人や女性が占める割合が高くなった。これはある種の効能といえるかもしれない。彼女たちの経験の浅さは不安材料でもあるが、一方で「政治のプロ」たちが長いキャリアで身に付けた「裏技」の数々が今回問題視されているのも事実。もっとも、その“フレッシュさ”がどれだけ票に結び付くかは、10月27日の投開票日まで分からない。
撮影・西村 純/本田武士 「週刊新潮」2024年10月24日号 掲載
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